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郊外のマンションに引っ越して数ヶ月が経った。 新しい環境に少しずつ慣れてきた私たち家族。子どもたちも近所の友達と遊ぶようになり、私も少しホッとしていた。そんなある日、友人から聞いた話が気になり始めた。 彼女の家は、夫の実家から譲り受けた土地に建てたもので、設計や内装に満足しているという。特...
これは私が古びた書店で働いていた頃の話だ。書店には「新刊応援」という制度があり、特定の新刊が出ると、他店のスタッフが集まってその本を陳列したり、接客の訓練を行うことになっていた。開店から数日の間は、私たちがその店舗のスタッフとして働くのだ。 ある日、私は新刊の発売に備えて呼ばれた。その日は特...
大学生の私がアパートに戻るのは、いつも深夜1時を過ぎてからだった。バイトを終えて帰ると、疲れ切っているため、食べ物をつまみながらテレビを点けるのが日課だった。この日も同じようにソファにだらりと横になり、番組を見ていた。 その時、突然テレビが真っ暗になり、白黒の映像が映し出された。見知らぬ中年...
2、3年ぐらい前の話です。 2、3年くらい前の俺は遠距離恋愛でお付き合いしてる人がいました。 月に1、2回彼女が会いに来てくれたり俺が会いに行ったりしてました。 そしてこの話は彼女が初めて俺の地元に来て会いに来てくれた時の体験です。 そのあった日はお互い次の日は仕事も休みで暇だったので彼女が家...
私が大学生だった頃の話です。<br>当時の友人の中に、恋愛に全てを捧げるような子がいました。彼女は常に彼氏に好かれるための服装や振る舞いに気を使い、周囲からは羨ましがられていました。<br>しかし、彼女はある日急に彼氏に振られ、失意のどん底に沈み込んでしまいました。それ以来、彼女は学校を休むよ...
我が家の近くに住むY田さんは、古いアパートに住んでいました。 彼女は高齢の祖母と同居しなければならないことに不満を抱き、味噌汁に祖母の入れ歯を混ぜ込むなど、陰湿ないやがらせを行っていました。 やがて、同居から数ヵ月後、祖母は病に倒れ、静かに息を引き取りました。 近所の人々は、その後の...
その日は私の所属するサークルの打ち上げだった。 自宅から少し離れた駅前、繁華街の居酒屋を数件はしごした後 解散となり各々帰路についた。既に深夜1時を回っていた。 車で来ていた私はネットカフェに泊まる予定だったのだが、 ゴールデンウイーク中ということで満員。仕方なく車の中で酔いを覚ますことにし...
私と弟が小学生の時の話だ。 その頃、私たちは長野の山間部に住んでいた。冬のある寒い夜、学校から帰る途中で、いつも通らないように注意されていた山の中腹の薄暗い道を選ぶことにした。弟が「少しだけ探検しよう」と言い出したからだ。好奇心が勝り、私たちはその道に足を踏み入れた。 進むにつれて、周囲は...
家族で旅行に行った時の話をします。 始めに言っておきますが、私の家族で霊感があるのは私と妹だけです。 その旅行中も高速道路の端っこに立つ男の人を見たり、嫌な雰囲気の車とすれ違う度に妹と「今の見た!?」とか、「アレやばいよね」とか話していました。 そして、あるパーキングエリアに立ち寄った時。...
これは数年前のことです。大学生の頃、友人たちと冬のある夜、廃墟となった遊園地に肝試しに行くことになりました。友人の一人が「一度行ってみたい」と言ったのがきっかけです。遊園地は数年前に閉園し、今は誰も近づかない場所となっていました。 そのメンバーは男女合わせて5人で、期待と不安が入り混じる中、...
冬のある日の昼、久しぶりに連絡を受けたのは、前の職場で親しかった元同僚のMだった。 「私も辞めました!」 彼女が退職したのは、私がその会社を去った後、約一年が経った頃のことだった。私たちは同じアパレル部門で働いていたため、彼女を誘ってランチでもしようかと考えていた。 私がいた部署は、販売...
友人Mが古びた廃校を訪れようと誘ってきたのは、冬の寒い夜のことだった。 仕事を終えた俺は、彼の提案に応じることにした。最近購入したばかりの監視カメラを試したいという理由もあった。 約束の時間、夜10時にMが車で迎えにきた。 彼の運転する車は、年式の古い軽自動車で、エンジン音が不安を煽る。...
冬の夜、友人に勧められたオンラインゲームで遊んでいた。これは海外のプレイヤーとランダムにチームを組むことができるゲームだった。大学生の私は、英語を使う練習としてこのゲームを楽しむことにした。日本人プレイヤーは少なく、外国人と遊ぶことが新鮮だった。 ゲームを進めるうちに、特有のスラングに慣れて...
ある冬の夜、私は高層マンションの友人宅で開かれたパーティーに招かれました。普段はお酒を楽しむことが多い私ですが、この日は特に友人たちと新しい彼氏を紹介できるのが楽しみでした。彼はお酒が好きで、話も面白く、すぐにみんなと打ち解けていきました。 その日、彼と仲良くなり、数ヶ月後には私たちは交際を...
私が小学校5年生の時、宿泊研修で体験した話です。宿泊研修の前日に、2歳年上の兄が「俺たちが5年生の時に泊まった後、首吊り自殺のあった部屋がある。○○棟の○号室だったはず」と言いました。そこは私達が泊まる部屋と同じ棟、同じ部屋番号でした。怖がる私に、兄は「俺の勘違いかもしれないから気にするな」と...
「火夫」とは、火葬を行う技師のことだ。彼の職業は遺体が完全に焼けるよう調整を行うことである。 ※※※※※※※※※※ 「すみません、すみません!」 遠くから聞こえてくる声に、目を覚ました俺は、仮眠室の時計を見た。午後10時。いつの間にかこんな時間になっている。 頭を掻きながら、軋むベッド...
県境にある山越えの曲がり道の多い峠で。 最近は直線的なトンネル中心の新しい道ができて、旧道を走る車は少なくなったが、一部の山道好きな人、空いている道が良い人は旧道を使っていた。 旧道は車通りが少ないこともあり、人によっては昼間でも怖く感じるという。 ある夜、俺は峠の旧道を走っていた。 俺自身は...
古道具や骨董品を扱う小さな雑貨店の奥で、一体の市松人形が目に留まった。白い肌に黒髪、淡く色褪せた着物をまとい、微笑んでいるようでいて、どこか人間の感情を帯びた生々しさがあった。店主は「少し特別な子です」とだけ告げ、詳細は語ろうとしなかった。その沈黙はかえって好奇心を刺激した。外は冷たい雨が降り...
ある音楽イベントに参加した時、周りにはあまりファンがいなくて、同じように追っかけをしている人たちとの関係はどんどん深まっていった。 その中で特に目立っていたのは、いつもニコニコしているGさんだった。彼は「SNSやってる?」と私に聞いてきた。私もとりあえず流行に乗ってみようと思い、彼の勧めでS...
私の兄は、深夜に帰宅をするので、よく締め出されていました。 そんな兄が家に入る方法は、ベランダをつたい私や次男の窓から侵入するというものでした。 2~3時、ほとんど毎日、ベランダを登り歩くギシギシという深夜には耳障りな嫌な音。コンコンと叩かれるガラス窓。 次男が文句を言いながら開ける音。...