
これは、私が大学に通い始めた頃の出来事です。
新しい生活に胸を膨らませていた私は、同じ大学に通う年上の彼氏、Tと付き合うようになりました。しかし、彼は私の思っていた理想とはかけ離れた存在でした。
些細なことで不機嫌になり、最初は言葉の暴力だったものが、次第に手を出すようになっていきました。彼の支配から逃げられない自分に、恐怖と劣等感が押し寄せていきました。
そんなある冬の夜、掃除機のフィルターを交換していた時、彼がイライラし始めました。「私がやるから」と言っても、彼は聞き入れず、結局、掃除機がうまく動かないことに激怒しました。私が手を差し伸べると、彼は突然私を突き飛ばしました。
その時、近くにあったカッターが目に入りました。彼がその刃物を手に取る瞬間、私は恐怖で体が固まりました。彼は私の腕を切りつけ、血が流れ出るのを見て、また怒鳴りました。「何でこんなことするんだ!」と責める彼の声が、闇の中に響きました。
私は恐怖に震えながらも、必死に携帯を取り出し、友人に電話をかけました。しかし、警察が来た時、彼らは私の傷を見ても、「今は大丈夫なんでしょ?」と冷たく言い放ちました。私の苦しみを理解しようとしない彼らに、無力感が押し寄せました。
結局、彼の家族が彼を連れ戻し、私たちは別れました。しかし、今でも冬の寒い夜に腕の傷を見るたびに、あの時の恐怖が蘇ります。心の傷は、いつまでも癒えることがありません。彼の影は、私の中に深く刻まれたままです。
思い出すたびに、私はあの時の無力感と、彼の冷たい視線に再び襲われるのです。恐怖は、決して消えることはないのです。
彼の名前も、顔も忘れられない。あの影は、私の心の中にずっと生き続けています。
そして、今も私は夜を恐れています。
彼が戻ってくるのではないかと、心のどこかで怯えているのです。
それが、私の新しい生活の影です。
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