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高校三年の冬、待ちに待った冬休みが始まった。ぼくは、兄の健二と一緒に祖父の山奥にある古い別荘へ向かうことになった。出発の日、父は仕事で行けないと言い、母も体調を崩していたため、兄が運転することになった。祖父の別荘は、冬の静けさの中にぽつんと建っていて、外は雪に覆われていた。 別荘に着くと、何...
最近、夢の中で誰かに追われている。 何が自分を追いかけているのか、いつもわからず、ただ恐怖だけが心に広がっていく。毎回捕まってしまい、無理やり倒される瞬間に目が覚めるのだ。 夢の中では、いつも渋滞する廃墟の遊園地にいる。かつては笑顔と歓声で溢れていた場所も、今では静寂と不気味さだけが支配し...
冬休み、スキー旅行を計画していた。妻は急な用事で行けなくなり、俺は5歳の娘と3歳の息子を連れて高原のペンションへ向かった。 雪が降り積もる中、ペンションに着いたのは午後2時過ぎ。周囲は静まり返り、雪の中から聞こえるのは子供たちの笑い声だけだった。 ペンションの中も誰もおらず、ただ静かな空気...
これは、僕が小学生だった冬のことです。 友達と公園で遊んでいると、遊具の下に小さな鈴が落ちているのを見つけました。冷たくて小さなその鈴は、まるで誰かの声を吸い込んでいるかのようでした。 「これ、いい音しそう!」 僕はその鈴を手に取り、家に持ち帰ることにしました。 その晩、寝ていると、何...
夢が叶った瞬間、冷めた気持ちになることがある。そんな話をふと思い出す日、僕は家族サービスのために、冬の寒い夜に冷蔵庫を開けた。しかし、そこには何も入っていなかった。妻の美奈子は、息子の大輝を連れて友達の家に出かけている。今日は特別に手料理を作ろうと張り切っていたのに、何もないとは思いもしなかっ...
私は地方の小さな工場に勤めることになった新入社員です。仕事は製造部門のアシスタントです。 この工場では昭和の名残を感じさせるような古い体制が続いています。工場長は厳格で、残業は当然のこととされています。 特に不気味に思うのは、工場内の至る所に取り付けられた監視カメラです。工場長はこれを利用して...
この物語は、私の友人が体験した不気味な出来事です。 数ヶ月前、友人の美咲は東京の高層マンションで独り暮らしを始めました。築10年のそのマンションは、外観はモダンで、部屋も広めでした。彼女は新しい環境に胸を躍らせつつ、少しずつ生活用品を揃えていきました。 ある日、リサイクルショップを訪れた美...
数ヶ月前の冬、私は同僚たちと飲み会を開いた後、帰宅することになった。途中、古びた工場跡の近くを通りかかると、ふと何かが気になった。そんな時、私の携帯が震え、見てみると、同僚からのメッセージが届いていた。 『あの工場、知ってる? すごく怖い話があるらしいよ。』 気になった私は、工場の近くで足...
ある冬の夜、友人の大学生である高橋に誘われ、山の中のダムへ夜釣りに出かけることになった。場所は静岡県の奥地にある小さなダム。見た目は湖に近いが、実際にはダムなので水面は不気味なほど静まり返っていた。 午後11時に高橋の車で出発。山道を進むと、周囲は真っ暗で、まるで誰もいない世界に迷い込んだか...
最初に異変が起きたのは、村の古い神社だった。誰かが、“彼女が帰ってきた”と、そう言った。最初は、ただの噂話だった。しかし、それを笑い飛ばす空気は一晩で消えた。──行方不明だった妹が、戻ってきていた。戻ってきた者は、確かに「それらしく」見えた。彼女は、無邪気に笑いながら兄を呼び続けた。言葉も、仕...
これは私の妹の物語。 妹は今年で七歳になった。私には兄弟がいなかったので、彼女が生まれたときは嬉しかった。年の差は十歳。親が計画していたわけではないが、私にとっては幸運の出来事だ。妹は私を「お兄ちゃん」と呼び、私もそれを喜んで受け入れていた。 しかし、妹の様子が少しおかしくなったのは、彼女...
冬の寒さが厳しくなってきたある晩、私は仕事帰りに高層ビルの屋上でランニングをしていた。明かりが少なく、風が冷たく感じる中、リズミカルに足を動かしていると、突然後ろから足音が聞こえた。誰か他のランナーがいるのかと思い、振り向いたが、そこには誰もいなかった。ただ、静寂の中に響く音だけが残っていた。...
大学生の頃、風邪をひいて高層ビルの一室で寝込んでいた時の出来事です。 ある夜、目を覚ますと、動けないことに気づきました。 また金縛りか……とため息をつきながら、再び眠りに落ちることにしました。 実は、私は以前から金縛りに悩まされていて、体調が悪い時には特に多かったのです。心霊現象とは考え...
今朝、駅前のパン屋で会計してたら、後ろから「え、久しぶり」って声。振り向いたら、同じマンションの隣棟の美琴(みこと)。エレベーターでたまに見かける人。ちゃんと話したことないのに、こっちの生活だけ把握してる感じの人。 「この時間なんだ。いつも何個買うの?」 いや、その質問ナチュラルにキツい。雑...
数年前、友人のTと久しぶりに呑みに行きました。 女二人で楽しく話していたら「良かったら一緒に呑みませんか?」と声をかけられました。 見ると私たちと同世代(二十代)の男性二人組です。 なかなかイケメンだったのと、酔っていたこともありOKしました。 私が仲良く話した男性はKさんと...
※補足から見ていただくとよくわかります 自分の部屋で起こった出来事だから忘れられない (震災のあとなのか…前なのか…) 前後だとしたらもう5.6年も前になる 不安な気持ちになったり新居に引っ越したりすると、そういう現象に会うと聞くが 自分には起きないだろ、テレビの...
俺は今、普通の大学1年生。これは俺が高2の夏の夜に、学校の美術室で体験したガチで最悪な過去の話だ。 なぜ今になってこの話を語る気になったかというと、最近、母校の部活の後輩から「先輩の時、美術室で何かありましたか?」と、怯えたLINEが届いたからだ。 あそこには、今もまだ「アイツ」がそこにいる。...
友人と一緒に廃工場を探検していると、ひとつの古びた部屋にたどり着いた。そこには、ひんやりとした空気と共に、金属でできた不気味なプレートが置かれていた。 プレートには「猫の墓」と書かれていた。周囲は薄暗く、何かが埋まっているような気配が漂っていた。小さな猫を飼っている私は、ふと不安を覚えた。猫...
梅雨に入ったばかりの福岡で、私は市バス通いをしていた。フリーの字幕制作を始めて半年、家だとだらけるから、天神の小さなコワーキングに毎日顔を出す。バスは混む。だから私はいつも、いちばん後ろの降車口の近くに立つ。乗り込む場所も、つり革の位置も決まっている。降りたらコンビニでアイスコーヒー、イヤホン...
私の中学校には、「三枚目の鏡」という噂があった。 北校舎二階の女子トイレ。洗面台の前には、横並びに三枚の鏡がある。けれど一番右の鏡だけ、昔から少し歪んでいた。 その鏡を、放課後の六時ちょうどに覗いてはいけない。 もし覗いてしまうと、鏡の中の自分が一拍遅れて動き出す。そして、その日の夜に夢...