
友人Mが古びた廃校を訪れようと誘ってきたのは、冬の寒い夜のことだった。
仕事を終えた俺は、彼の提案に応じることにした。最近購入したばかりの監視カメラを試したいという理由もあった。
約束の時間、夜10時にMが車で迎えにきた。
彼の運転する車は、年式の古い軽自動車で、エンジン音が不安を煽る。助手席に乗り込み、窓の外を眺めつつ、廃校に向かうことにした。
「今日は廃校に行って何をするつもりなんだ?」
「心霊スポットとして有名な場所だろ?そこを撮影してみたくてさ。」
「ちょっと怖いな…でも、面白そうだ。」
Mはコンビニに立ち寄り、地図アプリで廃校を検索したが、なかなか見つからなかった。
「廃校はダメか…。そうだ、近くの古い橋も有名だから、そっちに行こう。」
彼はカーナビをセットし、車を走らせた。道はどんどん暗くなり、街灯も徐々に減っていく。
しばらく走ると、目的地に到着した。廃校は静まり返り、周囲には車も見当たらなかった。俺は監視カメラを取り出し、スイッチを入れた。
「今から撮影するぞ。」
しかし、カメラのモニターに映ったのは、周囲の木々や廃校のシルエットだけだった。何も異常は見当たらない。しかし、俺はなぜか不安を感じていた。
突然、カメラが反応した。モニターに映ったのは、校舎の周りに立っている影だった。
「M、何かいるぞ…」
「本当に?どこに?」
「見えないけど、カメラには映っている。人がいる。」
Mは驚き、車のエンジンをかけ直そうとしたが、突然エンジンが止まった。周りに何かが迫っているような気配を感じた。
「このままじゃまずい!」
俺たちは焦りながら車のドアを開けようとしたが、何かが俺たちを引き止めている気がした。
「もう行こう!」
その時、カメラに映っている影が急に近づいてきた。モニターが真っ黒になって、何も見えなくなった。
「どうなってるんだ!?」
近づく影が増え、恐怖が俺たちを包み込む。Mは何とか車を動かそうとしたが、動かない。焦った俺はカメラを握りしめていた。
「もう出よう、お願いだ!」
だが、影はどんどん増えていく。冷たい風が車内に吹き込み、背筋が凍るような感覚が走った。
その時、突然カメラが作動し、モニターに映し出されたのは、無数の顔だった。ごく近くで見つめているかのように、目がこちらを見ていた。
「やめろ!近づくな!」
Mが叫んだ瞬間、視界が真っ暗になり、何も見えなくなった。次の瞬間、車のエンジンがかかり、彼はアクセルを踏み込んだ。
「何が起こった?」
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