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高校1年が終わる頃、家庭の事情で東京から遠く離れた田舎に引っ越すことになった。 高校は地元の公立高校に2年生から編入することになった。 電車で通学することができるが、乗る駅も降りる駅も家や学校までだいぶ歩かないといけないし、普通列車が30分か1時間に1本しか来ない。 いつも乗る路線は複線で特急...
私は、特別な能力を持っているようだ。過去に戻ることができるのだが、その制約は一週間前に限られている。高校二年生の私は、この能力を使って日常をなんとか乗り越えようとしていた。 初めてその力に気づいたのは、冬のある寒い日のことだった。友人たちとの待ち合わせに遅れそうになり、焦っていた私は、信号待...
俺がまだ子供だった頃 「真夜中12時に目を閉じて念じる将来結婚する人が目にうつる。」 とかいう話をきいて試してみた。 すると12時に洗面器を目を閉じてみると、顔などは見えなかったが「〇〇」という人の苗字みたいな漢字が見えた。それは難読な苗字ではないが、それほど多くいない苗字だった。 ・・ 大学...
私の住む町の外れには、使われなくなった廃工場があります。かつては賑わっていた場所だと聞きますが、今では草が生い茂り、薄暗い中に不気味な雰囲気が漂っています。学校で友人たちと話していると、そんな廃工場には「呪いの石」というものがあると噂されていました。触れた者には不幸が訪れると言われているその石...
深夜のドラッグストアで、僕は一人でレジを回していた。 午前2時を過ぎると客足はほとんど途切れ、蛍光灯の白い光だけが店内を平らに照らす。 その静けさを切るように、いつも同じ女が来る。 薄いベージュのコート、髪は整いすぎるほど整っていて、買うのは毎回きまって「絆創膏」と「ミネラルウォーター」。 ...
数年前の出来事を思い出した。最近、何度も同じ夢を見るのだ。それは、暗い高層マンションの廊下を妹と一緒に歩いているところから始まる。夢の中で、妹は古い人形を見つけ、その人形が恐ろしい目で私を睨んでいた。私たちの家族も、夢の中でこの人形に取り憑かれているようで、次第に不安が募っていく。 夢が繰り...
古びたアパートの一室。そこに住んでいた男が突然亡くなった。警察が調べを進める中、部屋の片隅から一冊の古い日記が見つかった。その日記には、男が知っているという未解決事件の真相が記されていた。 彼はある人物の名前を知っていると書いていた。その人物は、数年前に発生した連続殺人事件の犯人だ。だが彼の...
僕の父は、未解決の殺人事件で逮捕されている。 冤罪だと思っていたけれど、父の指紋が付いた携帯電話が、駅のホームで見つかったのだ。 明日は面会に行くつもりだ。父が会いたい人がいるとメッセージに書いていたからだ。 面会の日、僕は弟と母と一緒に駅に向かった。面会の準備をしていると、父からのメッセー...
冬のある夜、若手社員の僕は、高層オフィス街の駅前で信号待ちをしていた。目の前には明るいビル群が広がっていて、煌々とした看板が冷たい風に揺れている。信号が赤に変わり、僕は足元に視線を落とした。その瞬間、足元から「カツン、カツン」と音が響いてきた。振り返ると、街灯の下にハイヒールを履いた女性が立っ...
母が遺した古いアルバムを眺めていると、あるページに目が留まった。そこには、見知らぬ女性がうつむいて立っている写真があった。彼女は薄汚れた服を着ており、その顔はどこか不気味だった。 その時、突然、兄が倒れたという知らせが来た。彼は転んで頭を強打したらしい。急いで病院に向かう途中、僕はふとその女...
「この廃工場はどうしてこんなに安いんだ?」 友人の佐藤がそう言った。俺たちは、町外れの廃工場で働いている。安い賃金で、長時間の労働が続く毎日。噂では、工場は利益を上げるために人件費を大幅に削減しているらしい。 「何かがおかしいって噂、聞いたことあるか?」 俺が言うと、佐藤は笑った。「どうせ、...
結婚生活が数年を迎えた頃、私は彼に別れを告げた。彼は穏やかな表情を崩さず、私の決断を受け入れようとしていた。しかし、その夜、彼の涙が流れ落ちるのを見て、私の心は揺れ動いた。彼は私の前で号泣し、友達としての関係に戻れると信じていた。 それから数日後、私の生活が一変する。彼のストーカー行為が始ま...
美術部に所属していた頃、僕には絵画の中に潜むものを感じ取ることができる先輩がいた。 ある冬の夜、部活が終わった後、集まった数人のメンバーで先輩にその力を試してもらうことにした。 僕の番が来た時、先輩は僕の傍にある絵画をじっと見つめ、「この絵からは特異な影が感じられる。特に右下から上に向かっ...
私が小学校五年生の時。 友達のリナとユウナは、学校の帰りに古びた図書館に立ち寄った。薄暗い館内には、所々埃をかぶった本が並び、誰もいない静寂が広がっていた。 二人は一冊の黒いノートに目を奪われた。表紙には「願いを叶えるノート」と書かれていた。 「これ、面白そう!」とリナが言い、ユウ...
酔いつぶれて帰った夜のせいで、目が覚めると外は薄暗く、冷たい風が窓を叩いていた。ベッドの横には、青い肌を持つ小さな生物が四人、こちらを見上げていた。 「おはようございます。私たちは、地球の友人です。」 酒の残り香が漂う口から出た言葉に、思わず目をこすった。彼らの言動があまりに真剣で、夢か現...
僕は、冬の夜、海辺の別荘で愛する妻と過ごしていた。彼女の愛は、理屈では理解できないほどのものであり、僕はその温もりに包まれながらも、束縛を感じていた。 「私たち、ずっとこの場所で一緒にいようね」 「うん、君とならどこでもいい」と言ったが、内心では逃げ出したい気持ちがあった。 数年の結婚生...
ある日、私は飼っている白猫のミルクに向かってぼやいていた。「猫って本当に良いよね。いつも寝てばかりで、自由に外を歩き回って…それに、誰にも縛られないのが羨ましいなぁ。」 ミルクは私の言葉を静かに聞いていたが、突然その目が真っ直ぐこちらを見つめ、こう言った。「人間の方がいいよ。僕の体と入れ替わ...
秋という季節がなくなったのかというほど暖かな日差しの差す、土日にくっついた至福の祝日。 看護の学びから解放された私は、昼下がりの倦怠に身を委ね、ベッドの上でだらだらと過ごしていた。 13時過ぎ、少し重たいカレーを胃に収め、歯磨きを終えると、再び至福の寝床へ。 スマートフォンを眺めるうち、まぶ...
君はアジアの小さな国で起きた事件を知っているか? ある冬の夜、私は仕事の関係でその国に滞在していた。古びたホテルに泊まっていたが、何かが違和感を感じさせた。夜が更けるにつれて、周囲の静寂が不気味さを増していく。 数日後、同じホテルに滞在している外国人女性と出会った。彼女は一人旅で、私と同じ...
私が働いていた小さな図書館には、毎日のように訪れる常連さんがいました。見た目は50代後半の普通の中年男性で、いつも同じ古びた本を手にしていました。彼は穏やかな顔をしていて、私や他の司書たちともよく話をしていましたが、私は彼に近づくことができませんでした。理由は、彼の近くにいると、奇妙な不安感と...