
友人Mさんの体験した話です。
冬のある朝、Mさんは祖父の遺品整理を手伝うことになりました。家族が集まる中、彼女は古い電話機を見つけました。興味本位でその電話を手に取ると、突然、電話が鳴り始めました。
表示されていたのは、亡くなった祖父の名前でした。
M『もしもし…?』
懐かしい声が聞こえるかのように、彼女は一瞬戸惑いました。しかし、返事はなく、ただ静寂だけが返ってきました。
その後、彼女は家族に祖父の電話が鳴ったことを話しました。母は驚きつつも、何か特別なメッセージかもしれないと言いました。
遺品を整理しながら、Mさんは祖父との思い出に浸ります。特に、彼が彼女に教えてくれた植物の名前や、その庭での時間を思い出しました。
夜になり、家族で集まって夕食を囲んでいると、再び電話が鳴りました。今度は家族全員がその音に耳を傾けます。母が電話を取り、祖父の声が聞こえた瞬間、彼女は驚愕の表情を浮かべました。
母『…おじいちゃん?』
しかし、再び無言が続き、電話は切れました。家族は不安に包まれ、Mさんは何か不吉な予感を感じました。
翌朝、Mさんはまた電話を手に取ると、今度はナビを起動しました。交通情報を確認していると、突然ナビが狂い始め、目的地が全く違う方向へ案内を始めました。
M『何だこれ…?』
彼女は不安に思いながらも、ナビの指示に従って走り続けましたが、どこか不気味な道を通らされ、見知らぬ場所へ連れて行かれました。道が狭くなり、周りは真っ暗な森に囲まれ、彼女は恐怖を感じました。
ようやく元の道に戻ると、ナビが正常に戻ったものの、遅れを取り戻すことはできませんでした。会場に着くと、家族が集まっていましたが、誰もMさんのことを気にかけていない様子でした。
彼女が話しかけても、家族は彼女の存在を無視するように見えました。彼女は不安に思いながらも、何とか会場に入っていくと、そこには驚くべき光景が広がっていました。家族の顔がどこか曇っており、全員が同じことを呟いているのです。
『あの子、どうして来たの?』
その瞬間、彼女は自分が亡くなった祖父の葬儀に間に合わなかったことを悟りました。ナビが教えてくれたのは、彼女が本来行くべき場所ではなく、ただ孤独な道のりだったのです。
後日談:
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