
子供の頃、冬の山小屋に泊まりに行った時のこと。
そこには幼馴染のA君がいて、私たちは夜遅くまで遊んでいました。しかし、気づいた時にはA君の姿が見当たらなくなっていたのです。
食事を終え、両親と共にくつろいでいると、A君の両親が「Aが見当たらない」と焦った様子で告げてきました。私たちは急いでA君を探すことになりました。
山小屋は小さなもので、周囲は雪に覆われていました。外には数頭の羊がいる小屋がありましたが、厳しい寒さの中でA君を見つけるのは難しい状況でした。
時間が経つにつれて、心配する大人たちの表情は暗くなっていき、私も子供ながらに不安を感じていました。そんな時、トイレに行きたい気持ちが強くなり、母に連れられてトイレへ向かいました。
トイレは小屋の奥にあり、窓も閉め切られていたので外の様子は見えませんでした。用を足して出た後、戻ろうとした時、外から何かの声が聞こえました。
「○○ちゃん、○○ちゃん」と、私の名前を呼ぶ声。耳を澄ませると、それは確かにA君の声に似ていました。驚きと期待を抱きつつ、襖を開けて外を見ましたが、雪が降りしきるばかりで誰も見当たりませんでした。
母が「寒いから部屋に戻ろう」と言って先に行くと、再びA君の声が聞こえてきました。「こっち、こっちにきて!」と、誘う声が次第に大きくなり、最後には「早く来て!」と、耳元で叫ぶように響きました。
私は「お母さん!A君が呼んでる!」と叫びましたが、母は不審な顔をして庭を見ていました。「もう一度外を探してみよう」と言って、急いで部屋に戻っていきました。
私が部屋に戻ると、両親とA君の両親が集まっていて、私の言ったことを聞いた途端、大人たちの顔色が変わりました。すぐにA君の父親と私の父親が「ちょっと外に行ってくる」と言って、出て行く姿を見ました。
その後、私は不安を抱えながら待っていましたが、気づけば朝になっていました。騒がしい音に目を覚ますと、母がやってきて「A君が見つかったよ」と告げました。A君は山の奥の神社で発見されたと言います。
両親は何も話してくれませんでしたが、A君がどうして夜に一人で山中にいたのか、親戚たちが顔色を変えた理由を知ったのは、ずっと後のことでした。実は、その地域では雪女が現れ、子供を山に連れ去るという伝説があったのです。
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