
友達から聞いた話。昭和っぽいっていうか、母親の若い頃の話らしい。
母が高校の時、同じクラスに「彼氏に執着やばい」って有名な女の子がいたらしい。仮にAってする。
Aは付き合ってるって言い張ってたけど、周りから見ると男の方(B)は普通に引いてて、「付き合ってない」って言ってた。なのにAは毎日Bの机に手紙入れる。手紙っていうか、もうメモ。びっしり。
で、Bが一回ガチめに怒って、みんなの前で手紙破いたんだって。そしたらA、泣くでも怒るでもなくて、めっちゃ静かに「わかった」って言った。
それからAは学校来なくなった。
ここまではよくあるっぽいんだけど、変なのがその後。
Bが、夜になると家の電話が鳴るようになったらしい(昭和だから固定電話)。出ると、誰も喋らない。息だけ。「はぁ…はぁ…」みたいな。切っても切っても鳴る。
で、ある日、電話の横にメモが置いてあったんだって。
「出ないなら、こっちから行く」
筆跡がAの手紙と同じ。
Bが怖くなって、親に言って電話線抜いたらしいんだけど、それでも鳴ったって。これ意味わからんくない?電話線ないのに。
しかも、鳴り方が普通のベルじゃなくて、受話器の方から「ジリ…」って、近い音。
で、Bの親がキレて、学校に連絡して「Aを呼べ」ってなったんだけど、担任がそこで初めて言ったらしい。
「Aさん、先週…亡くなってます」
事故か自殺かは曖昧にされたらしい。そこも昭和って感じ。
その日の夜、Bの家の電話がまた鳴って、今度は出ちゃったんだって。そしたら女の声で、めちゃ小さい声で
「破いたの、返して」
って言ったらしい。
Bが「何を」って聞いたら、声がちょっと笑って
「わたしの気持ち」
って。
で、次の瞬間、受話器の向こうじゃなくて、Bの背後から同じ声で
「もしもし」
って聞こえたって。
Bは振り向けなくて、そのまま気絶。
翌朝、Bの机の中に、破いたはずの手紙が元通りになって入ってた。しかも新品みたいに綺麗で、最後の行だけ増えてた。
「これで、ずっと一緒」
って。
それでBは転校したらしいけど、母が言うには「転校先でも机に手紙入ってた」って噂が残ったらしい。
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