
冬の冷たい夜、病院の地下にいると、いつもと違う空気を感じた。普段は静かな場所なのに、何かがざわめいている。若い看護師の私は、ふとした拍子に目にした影に心を奪われた。それは、まるで生きているかのように、うねるように動いていた。
「これって、何…?」
不安と好奇心が交錯する中、私は影を追いかけることにした。影は私の目の前でくねくねと形を変え、まるで私を誘うように動いている。その瞬間、頭の中に不安が広がった。影が私に何をもたらすのか、恐れている自分がいた。
病院の地下には、何かが潜んでいる。私は自分の直感を信じ、影の正体を確認しようと決意した。影を追い続けると、次第にその形が明確になり、まるで人間のような顔が見えた。それは不気味で、目が合った瞬間、心臓が止まるかと思った。
「お願い、やめて…」
恐怖に駆られた私は、後退りながら叫んだ。しかし、影は私を無視するかのように、さらに近づいてきた。その瞬間、私は思い出した。病院での噂、地下にいる影の存在。それは、かつてこの場所で亡くなった患者の霊だという。
影の正体を知った私は、恐怖と共に理解した。無理にこの影と向き合う必要はない。逃げるべきだと。だが、すでに影は私の足元を掴んでいた。反射的に逃げ出したが、影の影響はすでに私の心に忍び込んでいた。
「ミャクミャク…」
その言葉が頭の中で反響する。影が私を取り込んでいく感覚がした。私の精神は、影に同化していく。影が何を求めているのか、理解できないまま、私はそのまま地下の闇に消えていった。影の世界に、私は永遠に閉じ込められた。
そして、再び病院に来た誰かが私の姿を見つけたとき、彼らの目に映る私の姿は、もう影そのものになっていた。
この不気味な影は、今も病院の地下で新たな獲物を待っている。私のように。
それでも、誰もその影の正体には触れようとしない。恐れを抱けば抱くほど、影は強くなるのだ。
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