
これは私が高校生の時に経験した、少し不気味な話です。その頃、私の家族は市営の古いアパートに住んでいて、周囲は静まり返っていました。冬のある夜、私は友達と遊びすぎて帰宅し、父が仕事で遅くなるため、一人で寝ることにしました。
ふと寝ついた後、深夜に目を覚ますと、部屋の隅に置いてあった古い鏡が微かに光っているのに気づきました。何かが気になった私は、鏡に目をやると、背後に誰かが立っているような気配を感じました。まるでその鏡が何かを映し出しているかのようでした。
その瞬間、ドアがノックされる音がしました。最初は父が帰ってきたのかと思い、無意識に「父?」と呟いてみました。しかし、反応がない。私は不安になり、再び鏡を見つめました。
すると、鏡の中に薄暗い影が映り込み、その影は何かを訴えかけているようでした。恐怖で身動きが取れなくなりながらも、心の中で「お願い、出て行って」と唱え続けました。すると、影は徐々に近づいてきて、まるで私に何かを伝えようとしているかのように感じました。
どれくらいの時間が経ったのか、気がつけば金縛りが解けており、音も影も消えていました。時計を見ると、午前3時を指していました。翌日、学校で体調を崩し、親に連れられて病院に行くことになりました。診断結果は急性の風邪でしたが、妙に気持ちが沈んでいました。
数日後、父が「お前が見た影はおじいちゃんかもしれない」と教えてくれました。実は、父の父は数年前に亡くなっており、私が生まれる前に事故で亡くなった兄弟がいるという話を聞かされました。あの夜、鏡を通して私に何かを伝えに来たのは、もしかしたらその兄弟かもしれないと思うと、今でもゾッとします。あの時の不思議な体験は、忘れられない思い出です。
そして今でも、あの鏡はアパートの一角に置かれていますが、もう決して近づくことはありません。あの影が再び現れることを恐れて。
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