
長編
守護刀
baron 3日前
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にかく、黙っとけ」
俺「え、その、変だったのっていつ頃からですか…?」
A兄「今年の2月くらい。それがしばらく続いてよ、そしたらしまいにはその何かとすれ違った感じがする時があるとか言い出してよ…。そんときに、何かが焼け焦げたようなにおいがするとか言い出して…とにかくおかしかった。突然別れようって言われたきり連絡つかねえしな」
A兄はB姉の事を心配しているような、突然別れを告げられたことに起こっているような口調だった。
B「姉ちゃん、そんなこと家じゃ一言もいわなかったすよ…A兄さんにだけ話したのかな…」
A兄「わかんねえ、とりあえずお前んち着いたら姉ちゃん引っ張ってきてくれ。直接話つけないと俺も納得いかねえんだ」
A「なんだよ〜それ、今いい感じの子はどうしたんだよ?」
兄をおちょくるように喋るA。
A兄「バカお前!余計なこと言うんじゃねえよ、それは関係ねえんだってマジで!」
A「ほ〜ん」
そんなこんなでBの家の玄関先まできた俺達。
「姉ちゃん連れてくるから待ってて!」
と2階への階段を駆け上がっていくB
少しして、Bの姉が階段を降りて玄関まで出てきた。
「えっ、なんで」
Aの兄を見るなり走って自室へ引っ込もうとするB姉。
すかさず玄関に上がりその手を掴み止めるA兄。あんたいつの間に靴脱いだんだ。
B姉「なんで?やめて、離して…もういいの…」
A兄「いいことないだろ!俺はお前の口から全部聞くまで終われない!」
B姉「私最近変だから、きっと嫌いになるし…移ったらイヤなの…」
A兄「おれに嫌気がさした訳じゃないんだな!」
B姉「違う!そんなこと絶対にない!」
このセリフを聞くなりそのまま強引にB姉の手を引き自分の胸元に抱きとめるA兄。
凄い、流石今現在進行系でいい感じの相手がいる男だ。
AとBは自分の兄姉のそんなシーン見たかないよって感じで、俺を引っ張り玄関の戸を閉める。
A「なんかおれの兄貴あんなですまん…」
B「どっちもバカなんだ、自分が物語の主人公だと勘違いしてやがる」
俺「辛辣!弟共辛辣!いいじゃん、純愛っぽい感じで。Aの兄ちゃんはどうかしらないけど」
B「嘘であの抱き締めが出来るもんかい」
A「俺の兄貴はすごい役者になるかもしんねー」
玄関の前のちょっとした階段に腰掛けながら好き放題言う俺達。
カチッ、カチッ
ポケットから出したライターと、おそらく自分の兄の車から失敬したタバコに火をつけ
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