
長編
自宅が怖い
COCO 2017年4月14日
chat_bubble 3
20,973 views
いくつも体験した話のうちの一つを投稿します。
現在、私は大学生です。
これは、私が小学生の頃の話です。
私は、今までで3回ほど引っ越しをしています。私が赤ちゃんの時、小学校に上がる時、中学校に上がる時に引っ越しをしています。そのうち、小学校に上がる時に引っ越した家でのことです。
その家は新築の一軒家で2階建の少し大きめの家でした。二世帯住宅で、1階には父方の祖父母が住み、2階に私達家族が住んでいました。土地に関しては、周りは住宅地でしたがそこの土地だけなぜか売れ残っており、両親がすぐに購入を決めたと聞いております。
2階の間取りについて簡単に説明すると、2階の玄関を開けると、左に子供部屋、右に物置部屋があり、廊下を進むとすぐに居間(キッチンも居間にある)があります。居間を抜けるとすぐにトイレがあり、右に脱衣所とお風呂、左に行くと両親の寝室と1階へ降りる階段があります。
住み始めてすぐの頃はそんなに変わった事もなく、普通に生活が出来ているつもりでいました。両親いわく、私は小さい時はとても大食らいで、周りの子と比べてとても食べる量が多かったそうなのですが、その家に住み始めてから少食になってしまったとのことでした。
当時から両親は共働きで、私が学校から帰ってもいない事が多く、1階の祖父母のところで過ごす事が多かったです。
引っ越してしばらくたったころでした。私が夕方頃帰り、1人で1階に居た時です(祖父は出掛けていて、祖母は外で洗濯物も取り込んでました)、2階から足音が聞こえて来ました。もちろん、両親は仕事なので2階には誰もいないはずでした…
すぐに祖母を呼びましたが、祖母は何も聞こえて無いようでした。
その頃から時々、1階で過ごしている時にだけ足音が聞こえるようになりました。
それから、小学校4年生くらいまでは特に何かを見たりといった事はありませんでした(相変わらず2階の足音は聞こえていましたが気にしないようにしてました)。
そして、小学4年の夏休み(多分、そのくらいだと思います…)の事でした。小学生の夏休みは暇な日も多く、友達と遊びに行ったりしない日は1階で過ごしていました。ある日、用事があり祖母を探していました(何の用事かは思い出せません)。1階には和室があったのですが、祖母はよくそこで洗濯物を畳んでいました。その日も祖母はそこに居るだろうと思い和室に向かうと、和室のふすまのスキマから手がチラッと見えました。あ、やっぱりここに居た、と思い和室へ入りましたが誰も居ませんでした。急に怖くなった私は祖母を呼ぶと、返事は外から返って来ました。祖母は外で洗濯物を干していたのです。
その頃あたりから、私は家の中で人影のような物をよく見るようになりました。夜トイレに起きて居間を通った時に、トイレの廊下側の居間のドアの曇りガラスに人影のようなものがうつっていたりなどなど…
私が小学5年生になると、母親が腰を悪くし、手術を受けました。続けて、生まれてずっと病気などした事が無かった祖母ががんにかかってしまいました。その頃になると、両親も、この家ちょっとおかしい、と思い始めていたそうです(今までのことは両親に話していましたが、あまり信じてもらえてなかった)。
私が小学6年生になると、祖父母は引っ越しました。その頃は、私は家に居る時に極々たまに声を聞くようになりました。
女の人の声で、
「おいで…おいで…」
と…
私は、家がとにかく怖かったため、6年生の時は放課後はほとんど友達と遊びに出掛けて、両親が帰ってくる時間あたりに帰るようになりました。
そして、両親が引っ越しを決めるきっかけになった出来事です。6年生の2月半ば頃でした。私はいつも通り友達と遊び、帰った時には午後6時くらいになっていました。母親はいつも6時〜6時半くらいに帰ってきます。その日はまだ家には誰も居ませんでした。私は母親が帰るまで家に入るのを待っていようかと思ったのですが、冬だったこともあり、家に入り、居間でテレビを見ていました。
テレビを見ていると、突然テレビと電気が切れました。電気を付けようとしても付かないので停電だと思ったのですが、良く見ると周りの家の電気は付いていました。ブレーカーだと思い、玄関に向かおうとしたその時でした。トイレ側の廊下からうめき声と共に足音が聞こえました。足音は居間に近づいてきます。そして、その足音の主は居間のドアの前まできました。電気が付いていなくて暗かったので良くは見えなかったのですが、曇りガラスには誰か人影がうつっているように見えました。ちょうどその時、母親が帰ってきました。母親が居間に入って電気を付けると、曇りガラスには何もうつっていませんでした。
その直後、私は母親に泣きながら今の出来事を話しました。その尋常ではない私の様子を見た母親は、父親と話をしました。そして、引っ越しを決めたそうです。
とりあえず、家を売りに出して売れたら引っ越しのつもりだったそうですが、売りに出してすぐに買い手が決まったため3月半ば頃には引っ越しになりました。そんなに早く家って売れるものなのでしょうか…
後で聞いた話ですが、あの家の土地は、私達が住む前まで所有者が次々と変わっていたそうです。
最近、その家の近くを通ることがありました。普通、家は何年かに一度壁を塗り替え無くてはならないそうですが、その家は私達が住んでいる間もそうですが、引っ越してからも一度も壁の塗り替えは行っていないようで、14年ほど経ったいまでも綺麗な状態で建っていました…
長くなってしまい申し訳ありません。
調べてみると、このような事は良くあると聞きます…
ベタな話であまり怖く無かったとは思いますが、これが私が小学生の時の家で起こったの出来事です。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(3件)
コメントはまだありません。