
母が遺した古いアルバムを眺めていると、あるページに目が留まった。そこには、見知らぬ女性がうつむいて立っている写真があった。彼女は薄汚れた服を着ており、その顔はどこか不気味だった。
その時、突然、兄が倒れたという知らせが来た。彼は転んで頭を強打したらしい。急いで病院に向かう途中、僕はふとその女性の姿を思い出した。不安が胸を締め付けてくる。
病院に着くと兄は意識を失っていた。家族が集まる中、僕はふと目を上げると、待合室の隅にあの女性が立っているのを見た。白髪が混じった髪をまとめ、不気味な笑みを浮かべていた。恐怖で動けずにいると、彼女は静かに消えていった。
その瞬間、母が僕の肩を叩いた。「あの人を見たの?」と母は言った。どうして母がその人を知っているのか聞く暇もなく、病室に入った。医師からは意識を取り戻したとの報告が入ったが、どこか暗い表情をしていた。
次の日、兄が目を覚ましたが、どうやら頭を打った影響で記憶が曖昧だった。病室で再び母と僕が話していると、あの女性のことを知っているかのように母は言った。「彼女は私たちの家族を見守っているのかもしれない」
数日後、兄は退院したが、あの女性のことが頭から離れなかった。彼女は本当に僕らを助けてくれる存在なのか、それとも別の何かの暗示なのか。
その後、僕は彼女を二度と見ることはなかった。だが、あの写真の女性は、僕たち家族の運命をじっと見つめているような気がしてなりませんでした。彼女が僕らを見守っているのか、それとも何かを連れ去るために待っているのか、未だに分からないままだ。
僕は心のどこかで、彼女が再び現れる日を恐れている。何かが起こる前触れとして、彼女の姿を見ることになるのではないかと、胸騒ぎを覚えながら。僕たちがそれを知る日はいつか来るのだろうか。彼女は本当に僕らの家族を守ってくれるのか、ただの影に過ぎないのか。毎晩、夢に現れる彼女の顔が、次第に恐ろしいものに思えてきた。
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