
友人の大輔から聞いた話が、今も心に残っている。不気味な遊園地に肝試しに行ったあの日のことだ。
大学に入って間もない頃、私たちは大輔、翔、恵子、そして私の4人でドライブに出かけることにした。行き先は大輔がネットで見つけた、廃墟となった遊園地だ。興味本位で訪れることになったのだが、彼の話を聞いていると、どうやらこの場所には不気味な噂があった。
その遊園地は、数年前に閉鎖され、遊具は朽ち果てているという。さらに、昼間に遊びに来た人が奇妙な声を聞いたり、誰もいないはずの場所で子供の笑い声が響くことがあるらしい。
当日、私たちは午後8時に出発し、9時半頃に現地に到着した。辺りは暗く、周囲には誰もいない。遊園地は薄暗い照明の中、静まり返っていた。大きな観覧車や、草に覆われたメリーゴーランドが見える。どこか不気味な雰囲気が漂っている。
「やっぱり夜に見ると怖いな」と翔が言った。草が生い茂る敷地には、古びた遊具が無造作に放置されている。私たちは懐中電灯を手に、慎重にその闇へと足を踏み入れた。
入口を抜けると、長い廊下が続いていた。床は抜け落ちている部分もあり、散乱するゴミの中には、かつての楽しさを感じさせるおもちゃや、子供たちの遊び場だった名残があった。恐怖と興奮が交錯する中、私たちは奥へ進んでいく。
奥の部屋には、古びたぬいぐるみや、破れた絵本が散らばっていた。恵子が一冊の本を拾い上げると、内容は日記のようだった。そこには、かつてこの遊園地で働いた職員の動向や、訪れた家族の様子が詳細に記されていた。
しかし、次のページをめくった瞬間、私たちは凍りついた。そこに挟まっていたのは、遊園地の中で遊んでいる子供たちの写真だった。だが、全員の顔は真っ黒に塗りつぶされており、番号だけが振られていた。
「これ、なんだよ…」
翔が言葉を失っていると、恵子が続けて「裏に何か書いてある」と言った。裏返すと、そこには衝撃的なメモが書かれていた。
1. ゆうた……内臓破裂
2. きょうこ……全身火傷
3. じゅんいち……失明
4. ふみかず……脳挫滅
5. えりこ……脊髄損傷
私たちは言葉を失った。何も言えず、ただその場に立ち尽くすしかなかった。すると突然、大輔が「帰ろう、もう遅いし」と言い出した。
「そうだな、帰ろう」と恵子も同意したが、翔はまだその場に残っていた。彼は、写真を見つめたまま動かない。私たちは彼を呼んだが、反応はない。
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