
大学生活を始めたある冬の夕暮れ、私は友人たちと山奥の廃屋に探検に出かけた。外は冷たい風が吹き、日が沈むにつれて暗くなっていく。廃屋に近づくにつれ、心のどこかに不安が芽生えていた。
廃屋の中は薄暗く、埃が舞っていた。友人たちが騒ぐ声が響く中、私は一人、窓際に立って外を見つめていた。すると、何かが視界に入った。
それは、50メートルほど離れた木々の間に、四足歩行の小さな影だった。動物のようだったが、何かが違う。私は目を凝らし、その存在を見つめた。影はじっとこちらを見返していた。
時間が経つにつれて、その影は少しずつ近づいてくる。友人たちは気づいていないようだったが、私は不安が募っていった。影の顔が見えた瞬間、私は言葉を失った。目は真っ黒で大きく、顔は人間のように見えた。だが、奇妙な形の口元には、恐ろしい空気が漂っていた。
影は、私が恐れていることを知っていたかのように、ゆっくりと足を進めてきた。友人がその瞬間に振り返り、私を呼ぶ声が聞こえた。その声に反応するかのように、影は静かに立ち去った。
次の日、私は廃屋のことをすっかり忘れ、普通の日常に戻った。しかし、その影のことが頭から離れなかった。何度も夢に現れ、私を見つめるその目が、今も忘れられない。
そして、次の冬。再び同じ場所に行くことになった。友人たちは笑っていたが、私は不安でいっぱいだった。影はまた現れるのだろうか?もしそうなったら、今度はどうなるのだろう?
そして、影が現れるその瞬間、私の心は凍りついた。影は、ついに私の目の前に立っていた。距離はゼロ。恐怖が私を支配した。今までの出会いは、偶然ではなかったのかもしれない。私がその存在を覚えている限り、影は私を見続けているのだ。過去の出会いは、すべて未来への導きだったのだと、今さらながら実感した。私と影の距離が0になった時、私の運命が決まるのだろう。私はその瞬間を迎える準備ができているのだろうか?
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