
ある冬の夜、図書館にこもりすぎて息が詰まりそうになったボクは、気分転換に外に出ることにした。閉館時間が近づいていたため、周囲は静まり返っていた。ボクのお気に入りの散歩コースは、古い街並みを抜ける約3キロの道だ。この時期の冷たい空気は、心をすっきりさせてくれる。
街を歩いていると、遠くから明かりが見える古い図書館が目に入った。その入口には、薄暗い中でも人影がチラリと見えた。気になって近づくと、そこには一人の女性が立っていた。彼女は長い黒髪をなびかせ、真っ白なワンピースを着ていた。
「こんな時間に誰がいるんだろう?」と不思議に思いながらも、彼女に目を奪われた。
彼女は静かに図書館の中に消えていく。興味を持ったボクは、少し彼女を追いかけることにした。だが、彼女はどんどん遠ざかっていく。ボクも速歩きで追いかけたが、距離は縮まらない。
10メートル、20メートル、彼女の姿はどんどん小さくなっていく。やがて彼女は振り返りもせず、図書館の後ろにある小道へと消えた。ボクは立ち止まり、彼女が消えた場所を見つめた。
その時、背後から足音が聞こえた。振り返ると、図書館の入り口から数人の人影が現れた。驚いたボクは思わず後ずさり、彼らの顔を見ると、彼らはまるでボクを見ていないかのように通り過ぎていった。
「一体、何が起こっているんだ…?」
不安な気持ちが高まっていく中、ボクは再び図書館の方へ目をやった。すると、さっきの女性が再び現れ、笑顔でボクを見つめていた。しかし、その笑顔は不気味で、どこか冷たさを感じさせた。
「あなたもここに来るの?」彼女が囁くように言った。ボクは思わず後退り、背筋が凍った。彼女は生きている人間ではない、ただの幻影だったのか…?
その瞬間、図書館の扉がバタンと閉まり、周囲は再び静けさに包まれた。ボクは何が起こったのか理解できず、急いでその場を離れた。心臓がバクバクと音を立て、息が苦しくなる。振り返ると、彼女の姿はもうどこにも見当たらなかった。
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