
これは、先週末に大学の友人の家で行われた集まりでの出来事です。
大勢で集まる予定だったのですが、やはりそれぞれの生活があるため、時間が経つにつれて帰る者が出て、最終的に残ったのは私と、田島(仮名)、そして高橋(仮名)の三人だけでした。
私たちは、サークル仲間で、文化祭の準備などで多くの時間を共に過ごしていました。特別仲が良いわけではなかったのですが、何か気楽な空気が漂っていました。
久しぶりに会ったにも関わらず、その雰囲気は全く変わらず、最初は近況報告をしながらお酒を飲んでいました。
「高橋、今どこに住んでるの?」
「吉祥寺の近く。通勤は意外と楽だよ。」
「へえ、俺のバイト先の近くだ。駅前のカフェ、まだやってる?」
そんな感じで、誰も大声を出さず、ゆっくりと昔の思い出に浸っていました。
中学時代の話題になると、思い出は自然に盛り上がりました。文化祭での劇や、サークル活動のことで笑い合いながら、田島がふと真剣な顔をして言いました。
「そういえば、高橋って、あの町から転校してきたよね。あの時期、何があったの?」
その瞬間、空気が少し変わりました。高橋は微妙に顔を曇らせ、「うーん、ちょっと不思議な体験があったから、引っ越してきたんだ。」と答えました。
その言い方があまりにも自然で淡々としていたため、逆に印象に残りました。そのまま高橋はグラスを置き、ゆっくりと語り始めました。
* * *
私がかつて住んでいたのは、町と呼ぶには小さすぎ、村と呼ぶには整備されすぎた不思議な場所だった。
商業施設や役所、駅があったが、人々の気配は薄く、音も少なかった。私たちは、両親と祖母と共に静かに暮らしていた。
その村では、子供たちの間で「怪物おじさん」と呼ばれる人が話題に上っていた。いつも青い作務衣を着て、毎日同じ道を歩いていた。
「ウー……ウー……」と呟きながら歩く姿が不気味で、子供たちは彼をからかっていたが、私はそのことが嫌だった。
ある日、怪物おじさんが交通事故に遭い、村は深い静寂に包まれた。
村の人々は彼に対して特別な感情を抱いているようで、葬儀が盛大に行われた。私も参加させられたが、その式は異様だった。
参列者の表情、遺影の色、響く音のすべてが不気味で、何かが違うと感じた。
その翌日、村全体が“揺れている”ように感じられた。空気や視界、音の抜け方が歪んでいた。
休校になるほどの騒動が続き、祖母が私たちに警告した。「今すぐこの村を出なさい。もう、ほどいてくれない。」
後日談:
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