
私が当時30歳前後だった時、元教員の同僚が山奥の廃校を見つけて、みんなでそこを掃除しようということになりました。冬休みを利用して、学生仲間を集め、廃校に泊まり込むことにしたのです。
その日の昼間、教室の掃除をしながら、かつての思い出話に花を咲かせていました。ところが、初日に一人の学生が古い教科書にアレルギー反応を起こし、救急車を呼ぶ事態に。彼はそのまま帰ることになり、みんなの気分が一気に沈んでしまいました。
それでも気を取り直して作業を続けていたところ、翌日、教室の黒板を外そうとした瞬間、天井の一部が崩れ落ちてきました。その中から、無造作に置かれた古い木箱が出てきたのですが、蓋を開けると中には無数の古びた教科書が詰まっていました。その中には、見覚えのない名前や落書きが目立つ教科書もあり、皆で不気味がりました。
さらにその後、裏庭で作業をしている最中に、今度は地面から何かが飛び出してきました。掘り起こされたのは、朽ちた生徒の名札が付いた黒いバッグ。中には何も入っていなかったものの、名札の名前は私たちの元教員の同僚の名前と酷似していて、驚愕しました。
この異様な出来事に困惑し、同僚は地域の人に話を聞くことにしました。すると、廃校の前の持ち主は、かつてこの学校の教員だった女性だということが分かりました。彼女は教育に情熱を注いでいたが、何か思い悩んでいたらしく、校舎にはその影が残っていると言われていました。
最後に、私たちが見つけた木箱の中身は、その女性が生徒たちに残したいと思っていた教科書だったのかもしれません。私たちの手で、その思いを知ることになったのです。結局、廃校を後にする際、私たちはその教科書を持ち帰り、彼女の思いを無駄にしないよう誓いました。だが、冬の夜、あの廃校の中に残った何かは、今も私たちを見つめているのではないかと、今でも時々思い出します。
その後、廃校は取り壊され、今は跡形もなく消え去ってしまいましたが、あの夜の出来事は、私たちの心に深く刻まれ、決して忘れられないものとなったのです。
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