
毎日、同じビルのエレベーターに乗って通勤していた新入社員の私。そこには、いつも一緒に乗る謎の上司がいた。彼はスーツ姿で、特に目立つわけでもないが、どこか不気味な雰囲気を纏っていた。
春の夕方、いつものようにエレベーターに乗ると、彼が乗っていた。少し不安を感じながらも、挨拶を交わし、特に気にせずにいた。しかし、ある日、エレベーターが停まると、彼が「君と話したいことがある」と言った。私の心臓がドキリとした。
次の日、エレベーターの中で再び彼と顔を合わせたが、彼はいつものように無言で立っていた。何かが変だと感じながらも、自分の仕事に戻った。
数日後、エレベーターが故障し、私たちは閉じ込められてしまった。彼の顔には冷たい笑みが浮かんでいた。「君が好きだ」と彼が言った瞬間、恐怖が駆け巡った。彼は私を見る目が変わり、次第にその目は異常な光を帯びていた。
その後、何とかエレベーターが修理され、外に出られたものの、私の心には重苦しい恐怖が残った。帰宅後、ポストに何かが入っているのを見つけた。封筒には「君に会いたい」とだけ書かれていた。
その瞬間、彼のことを思い出し、背筋が凍った。これが彼の手紙だと確信した。翌日、私はエレベーターを避け、階段を使うことに決めた。しかし、何日か経っても彼は私のことを追い続けている気配がした。
ついに、引っ越しを決意し、そのビルから離れることにした。もう二度とあのエレベーターには乗らないと誓ったのに、思い出すたびに、彼の笑顔が脳裏に焼き付いて離れなかった。どこにいても、彼の視線を感じるような気がしてならなかったのだ。彼は、今も私を見ているのではないか。そう思うと、背筋が凍る。
その後、引っ越し先のポストを開けると、そこには新たな手紙があった。差出人は不明だが、確かに彼の筆跡だった。恐怖は、私の新しい生活にもついて回ることとなった。もう、逃げられないのだ。
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