
私は特にオカルトに興味があるわけではないが、霊的な現象には否応なく引き寄せられてしまうことがある。大学時代の秋、私は友人とともに廃墟のビルに探索に出かけた。夜の静けさの中、冷たい風が吹き抜け、まるで何かが私たちを見守っているかのような感覚に襲われた。
そのビルでは、かつての住人の霊が未練を抱いているという噂があった。私たちが中に入ると、徐々に異様な空気が漂い始めた。自動ドアが誰も触れていないのに開閉し、電気が点滅する。友人は冗談半分で「ここにいるのは誰?」と呼びかけたその瞬間、急に耳鳴りが始まり、音が途切れた。
その後、私たちは一枚の写真を撮った。そこには、友人の後ろに薄い影が映り込んでいた。最初は気のせいかと思ったが、何度見返してもその影は消えなかった。帰宅後、私は不安に駆られ、霊能者の話を聞いたことを思い出した。彼女は以前、数回訪れたことがある人物だった。
彼女は大柄な女性で、いつも不気味なほどの直感を持っていた。数日後、彼女から「非常に危険な案件に関わった」との連絡が来たが、その後彼女は急に亡くなった。知人からの話では、彼女は身体を蝕まれたかのように急激に痩せこけ、まるで霊に精気を吸い取られるような状態だった。私の中で、あのビルでの出来事と彼女の死が繋がってしまった。
そして、彼女の葬儀で見た彼女の姿は、かつての力強い肉体からは想像もつかないほど小さく、弱々しかった。あの霊的な現象が、彼女の運命を変えてしまったのではないかと今でも思う。呪いや祟りが本当に存在するのかもしれないと、心から恐れを抱くようになった。私たちが見た影は、ただの影だったのだろうか。今でもそのビルに行くことはできない。あの夜の出来事が、私の心に深い傷を残したままだ。
呪いは確かに存在するのかもしれない。私たちの無邪気な探検が、どれほどの危険を孕んでいたのか、考えると背筋が凍る。私も、彼女からの警告を受け止めるべきだったのかもしれない。
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