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私の部屋には、古びた人形がありました。母から譲り受けたもので、目を閉じると美しい声が響く小さな人形でした。子供の頃からその人形が大好きで、母が訪ねるたびに遊んでいたので、譲ってくれたのです。母が若い頃に亡くなった祖母から贈られたものだそうで、私にとってはとても大切な品でした。 ある冬の夜、母...
僕が小学生の頃の話。 通っていた小学校の2階の端に空き教室があった。 施錠されていて、ドアの色が違うし(古いままでリニューアルされてない)、窓は全て曇りガラス(同じ建物の他の教室は普通のガラス。空き教室って曇りガラスにしないといけない決まりでもあるんだろうか?) 唯一覗ける後ろのドアの窓は普通...
私が小学5年生のとき両親と3年生の妹と遊園地に来ていた。 開校記念日の平日に来たためかなり空いていて、たくさんのアトラクションに乗れた。 閉店間際の時間になり、私と妹は 「空いている時間だし、もう一つ乗りたい。」 と言ったが、母や父は会社とかに持って行くお土産を選んでいるらしく、私たちは駄々を...
ただそうだったということだけで、何があったとかではありませんが… 昨年の8月ころの体験です。 私は九州地方のとあるド田舎に住んでいました。 休みの日の正午ごろ、散歩で大きな神社の前の道路を歩いていました。よく晴れて、すごく蒸し暑い日でした。 道路を横断しようとして、左右を確認しました。その時、...
冬の夜、外は冷たい風が吹き荒れていた。若い女性、ゆうは友人たちと共に古びた地下室に集まっていた。彼女たちは、音楽プレイヤーから流れる明るいメロディに合わせて、気分を高めようとしていた。しかし、その空間にはどこか不穏なものが漂っているように感じた。 ゆうは、地下室の隅に置かれた古いスピーカーが...
彼女は目を覚ますと、見知らぬ部屋にいた。周囲は薄暗く、壁紙は剥がれ、カビの匂いが漂っていた。自分がどうしてここにいるのか全く思い出せない。ふと、ベッドの脇に置かれた小さなメモに目が留まった。「あなたはまたやったのね」とだけ書かれていた。 彼女は不安に駆られ、急いで周囲を見回す。しかし、誰もい...
これは、大学生活最後の冬に僕が体験した話です。 その頃、僕は大学の寮に住んでいて、授業が終わると夜遅くに帰宅するのが常でした。帰り道は、閑静な住宅街を通り抜けるもので、街灯の少ない暗い道が続いていました。 家の近くには、古びた看板が立っている交差点があり、そこは明るい場所と暗闇の境界でもあ...
「ふぅ、やっと帰った…」 そう呟きながら、私は自分のアパートの扉を開けた。 外は冷たい風が吹き荒れ、吐く息が白く霧立つ。 部屋に入ると、暗闇の中で一つのデバイスが青白く光り、私を迎えてくれた。 「おかえりなさい」と、スマートスピーカーが声を発する。 「ただいま〜」と返事をし...
高校生の頃、同級生(男)が溺死した。 小さい女の子を助けようと川に友人と一緒に飛び込んだのだ。 でも結局女の子は発見されず彼らの勘違いだったのだと言われた。 何年も経ったある夜、私がその川にかかる橋を通った時に女の子を見かけた。 その子はあきらかに未就学児で深夜にもかかわらず一人で歩...