
放課後、仲間たちと一緒に遊ぶ約束をしていた私は、いつもの小道を歩いていた。その小道は、古びた廃校の裏手を通り抜ける場所で、いつも薄暗くて不気味な雰囲気が漂っていた。
「ここ通るの、やっぱり怖いよね。」友達の美咲が言った。
「でも、近道だから仕方ないよ。早く行こう!」と私は返した。そう言いながら、地面に転がっていた古いおもちゃを見つけた。何だか不気味な顔をした人形だった。ちょっと蹴ってみたくなって、思わず蹴り上げた。
その時、後ろから「痛っ!」という声が聞こえた。振り返ると、友達の一人、優子が顔をしかめていた。私が蹴ったおもちゃが彼女の足に当たったのだ。
「なんでそんなことするの!」と怒る優子。私は焦って謝ったが、その瞬間、彼女の顔が何だかおかしくなった。笑顔を浮かべながらも、目がどこか冷たいのだ。
「ごめん、やっぱり帰ろうか。」そう言いながら、道を引き返すことにした。優子はそのまま笑ったままだった。
次の日、学校で友達のあかりが私に話しかけてきた。『昨日、優子が変なこと言ってたよ。あの道に人形がいるって。』
「人形?」思わず身震いする。
『うん、ずっと前からいるらしいよ。誰かが蹴ったら、呪いがかかるって。』
その話を聞いた瞬間、昨日の優子の笑顔が脳裏に浮かぶ。私は急に不安になり、優子に連絡を取ったが、返事はなかった。
その日の放課後、私は再びあの道を歩いた。どうしても優子の様子が気になったからだ。すると、道の途中でまたあの人形が見えた。足元に転がっている。
「なんでここに…」私は思わず人形を拾い上げた。
その瞬間、後ろから声が聞こえた。「返して!」振り向くと、そこには優子が立っていた。彼女の目は今までにないほど恐ろしい光を放っていた。
「え、優子…」私は言葉を失った。
「私の人形なんだから!」優子はニヤリと笑い、私に迫ってきた。私は恐怖に駆られ、逃げ出した。一体何が起こっているのか分からなかった。
その時、頭の中で優子の声が繰り返される。「返して、返して…」
私は全力で走り、家に辿り着く。だが、ドアを開けると、家の中は静まり返っていた。母の姿も見当たらない。
「お母さん!」私は叫んだが、返事はない。
不安を感じながらリビングに入ると、そこには優子が立っていた。彼女はいつもの優子の姿ではなく、何か別の存在のようだった。笑いながら、私を見下ろすその目。
「どうして返してくれないの?」
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