
中編
意味が分かると怖い話
匿名 2時間前
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これは私が子供の頃に母親から聞いた意味が分かると怖い話です。
とある男と女がいました。二人は互いに愛し合っており、子供もできて幸せに暮らしていました。しかしその幸せも長くは続きませんでした。
男は昔から精神が不安定で、ストレスを溜め込んではそれが爆発してしまい、自分や周りのものを傷つけてしまうのです。いつしか女にも矛先が向かうようになりましたが、いつも女はそれを優しくなだめていました。しかしその優しさに甘えて男のかんしゃくはエスカレートしていき、ついには女を殺してしまったのです。
しかしその男もとっくに心が壊れていました。裁判では、男に正常な判断能力が無かったとされ、罪は認められませんでした。
母親はこの話をしている時、私の怖がりながらも、その話の真相を考えている様子をからかうような表情をしながら見ていました。しかし当時の私は怖いと思う反面、嬉しいとも思っていました。なぜなら母親が話すことはいつも母親自身のことか、私の勉強や進路のことであまり私の生活のことに興味がなく、母親から私に話しかけてくることが珍しかったからです。
また私には物心がつく前から父親がいませんでした。なぜ居ないのかは気になりますが、まだ父が居た頃の記憶が、父に肩を掴まれながら「何も見るな」と言われて押し入れに入れられたことや、その中で聞いていた怒鳴り付ける声や食器の割れる音、そして傷だらけでへたりこんで独り言のように謝罪する母親の姿などの、ろくでもない記憶ばかりなので、母親に父について聞くことは出来ませんでした。
それでも生活で不自由なことはなく、母親も私が高校を卒業するまでしっかりと愛情を注いで育ててくれました。
しかし私は母親が自己中心的で、他人を愛せるような人ではないことを知っていたので、そのうわべだけの愛情を気持ち悪く感じていました。
そんな母から逃げるように高校卒業後は地元からは離れた地で、母親とも全く連絡をせず過ごしていました。
そして今から二年前、ジャーナリストの方から連絡が来ました。内容は私の母親のことについてでした。どうやら母親は若い頃に軽い精神病のようなものを患っており、一時は症状が収まっていたものの、それが最近になって再発し、それが切っ掛けで事件を起こしたそうだ。そこから過去にも母が起こしていた事件などの話になった。そこで初めて聞いたことなのだが、私の父親は事件によってすでに亡くなっており、犯人は私の母親だったそうだ
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