
長編
一緒に。。。。
匿名 2日前
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思う。
詳細は覚えていないが、建物は完全に焼け落ちる程の火事だった。
ただ、当時の私でも何となく不幸があったのは
わかった。。。。
死という意味はよくわからずとも、もう会えないのは理解できて泣いた記憶も鮮明に覚えている。
その痛ましい事件後、
数日が経ったある日の朝。
私はまた伯母の家に預けられる事になる。
その日も離れの駐車場に車を止め、塀づたいに道を歩く。。。
かなり大きな火事だったんだとわかる。
塀に、所々黒く煤けた様な跡がある。
その生々しさが朝方にも関わらず、恐ろしい雰囲気を醸し出していた。
悲しい気分になり、無言で母親の後を歩いていた時だった。
右手の塀の先に、いつもの門が見えてきた。。。
(門は焼け残ってる。。。。。)
と思った時だった。。。
その門の軒下に赤茶色の大きな物がある。。。
朝方の明るさ。
離れていてもはっきりとソレが何かわかった。
ソレは体操座りをしている子供だった。。。
全身は焼け爛れ、髪の毛は無く、左目の瞼も無く眼球が剥き出し。唇も無く歯も剥き出しになっている。。。。。
瞬きも無く微動だにしない。
私は固まった!!!
あの子だと直感ですぐにわかった!!!
わかったのだが、恐怖で直視ができない!!
スタスタと歩いて行く母親の様子から、その子が見えていないのがわかる。
私は急いで母親にしがみつき、
「帰りたい!!!お願い!!!」
と泣いて懇願した!!!!
しかし、
「仕事に遅れるから早くしなさい!!!」
と聞く耳を持ってもらえない。
問答無用で歩く母親。
着いて行くしか選択肢は無い。
距離は徐々に近くなる。。。
道が狭い!!!!
アレのすぐ目の前を通らないといけない!?!?
現実を受け入れる事ができない私は、
真横に差し掛かる直前に目をぎゅっと瞑り、母親にしがみつきながらソレの横を通過した。。。
目を閉じると余計にあの凄惨な姿が浮かぶ!!!
目を開けた時アレが目の前にいたら???
と考えると中々目が開けれない!!!
しがみついたまま、後ろを1度も振り向かず伯母宅までなんとか辿り着く。。。
生きた心地がしなかった。。。。
その日は伯母から片時も離れる事は無かった。。。
トイレも1人で行けなかった。
ただ、帰りもそこを通らないと行けない。
しかも次は夜
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- 行けないよ。一度連れて行かれそうになってるんだから。まりりん