
俺が高校生の頃の話。
俺が生まれ育った場所は、日本海側の海の近くで、歩いて行ける距離に砂浜があった。
割と綺麗な海だが都会から離れた地味で小さな砂浜だった。
そこで海水浴をする人は地元の人くらいで、遠方から来る人はあまりいない感じだった。
その砂浜には、古い木造の小屋があった。
6畳くらいのあまり大きくない小屋で、何のための小屋なのかは分からず、誰かが出入りしているのも見たことがなかった。
入り口の引き戸には南京錠がかかっていて、中の様子はガラス越しに僅かに見えるだけで、中は何かの道具などが少しあり、倉庫のような感じだった。
海水浴のシーズンでも、そこの小屋が開放されたり誰かが立ち寄る様子も見ることはなかった。
・・・
高校2年生の秋頃。
その頃俺は、友人などの人間関係のことで悩んでいた。
なかでも周りはみんな彼女がいるのに、俺には女の子たちが見向きもしないことでかなり悩んでいた。
学校の帰り、俺は家の近くの砂浜に自転車を止めてしばらく海を眺めていた。
その日は部活がなく家の近くの海に来た時刻でも、まだ明るかった。
静かな波の音が日常の煩わしさを忘れさせてくれる。
海育ちならではの心の癒しだった。
しばらく海を眺めてあと、俺は家に戻ろうと海岸を歩いた。
砂浜を歩くなかで、少し離れたところにある例の小屋が目に入った。
俺は何気なく小屋に向かって歩いた。
特に理由はない。
あの小屋を見ると、どことなく怖そうなホラーの感じでストレス解消にはもってこいの場所だ。
小屋のあたりまで来ると、やはり入り口には南京錠がかかっていた。
だが、何か違和感を感じた。
よく見ると、南京錠はかかっているものの、鍵が嵌められていなかった。(カチッと押されていない)
つまり、開いている状態だ。
こんなふうになっているのは、今まで一度も見たことがなかった。
俺はここの管理人(?)か誰かがかけ忘れたのかなと思ったが、同時に中を見てみるチャンスだと思った。
あたりをキョロキョロと見渡すと海岸には誰もいなかった。
俺はこっそりと中に入っていった。
部屋の中に入っていくとそこは木の板の床や古い畳のかび臭い部屋だった。
入り口の玄関前には壁があって、部屋の様子は中まで入らないと見えない。
俺は玄関で一応靴を脱いで中に入ろうとすると、
「うぅん・・」
と人の声のようなものが聞こえた!
俺は(やばっ!誰かいたか?)と思った。
だが、声の感じからして若い女性のような声で、呻き声に近い。
(誰か、具合悪かったりで倒れているのか?)
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