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「私、そんなにいい人かな?知らないだけだと思うよ。
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(「夜道を自転車で帰る2人」の続き)

・・・

博正は少しためらいながらも、

「山倉さんは彼氏いるの?」

と聞いた。

ちょうど赤信号の横断歩道の近くまで来ていたことも桜子は自転車を停めて博正の方を見た。

「実はね・・いないんだ。今まで付き合ったこともない。」

ホッとする博正だったが、

「・・でも不思議だな。山倉さんみたいないい感じの女の子が。」

そう言われて戸惑う桜子。

「私、そんなにいい人かな。細野くんは知らないだけだと思うよ。」

「いや、山倉さんは素敵な人だよ!」

自信ありげに言う博正に、

「ありがとう・・嬉しいな。」

桜子は照れ隠ししながら笑っていた。

そのあと丁度信号が青になりしばらく2人は一緒だったが、分かれ道に来ると

「じゃあね、山倉さん。」

「うん。学校でまた会おうね。」

桜子はニコニコと微笑んでいた。

・・・

その日の夜。

風呂上がりの桜子はベッドで横になりスマホを打っていた。

適当にブログを見たり、LINEで友達と連絡をしたりしていたが、その中に

「桜子って、絶対音感があるんでしょ?いいなぁ!」

とLINEを見て、桜子は

「またか。」

とため息をついた。ピアノをはじめ楽器に囲まれて育った桜子は聴覚が非常に鋭く、小さい頃から音階や音程を聞き分ける能力を持っていて、音の高さ(絶対的なドレミ等の音)を瞬時に聞き取ることができた。

桜子にとって、音の高さが分かることは、「色が何色か分かる」ことと同じくらい普通のことだと思っていた。そのため絶対音感の意味や概念を知ったときには衝撃が走った程だった。

だが、絶対音感があるだけでは単なる「音当てゲーム」でしか役に立たない。その絶対音感をどう活用するかそれが大事なのに。

桜子はいつも同じことを聞かれたときのように

「それがどうしたの?音楽に必要なのは「絶対音感」より「相対音感」だよ。そういう生まれつきや努力では取り返せないことを話題にしちゃだめだよ。」

と返しておいた。

桜子自身、音楽に関する素質があるのは確かだが、実際に音楽に関しては人の何十倍も関わり苦労もしてきた。それでありながらも、高校生の桜子にはそれが将来どのように開花するかも未知数だった。

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はじめまして、よろしくお願いします。

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