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短編
思い出の中の影
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思い出の中の影

2025年11月3日
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今日は記録を残しておく。最近、少し妙なことがあった。夜になると、部屋の片隅に影が見えたり、耳元でささやくような声が聞こえたりする。たぶん、疲れすぎて幻覚が見えているだけだと、自分に言い聞かせている。しかし、理屈では説明できない何かが、私の心の奥でくすぶっている。

夜、部屋の明かりを消して、静かな中に身を委ねていた。いつもは気にならない配管の音が、妙に響く。たぶん、古いマンションのせいだと思う。そんな些細なことに過敏になっている自分が、少し情けない。

ある晩、弟の久遠 奏が家に遊びに来た。最近、心霊動画にハマっている彼は、私の研究に興味を持っているようだ。彼が見せてくれた動画には、長い黒髪の女性が映っていた。映像の中で彼女は、何かに取り憑かれたように、無表情で立っている。

「怖くない?」と私はつい口を滑らせた。

「思い込みだよ、姉さん。映像を見ていると、どうしてもそう考えちゃうんだ」と彼は笑った。その言葉に、少し安堵したのも事実だ。

しかし、私はその後、何日も寝不足になり、夜になると不安が押し寄せてくる。たぶん、心が不安定なのだと思う。弟が言うように、ただの思い込みであるのなら、何も気にすることはないのだが……。

そんなある晩、寝室で目が覚めると、部屋の隅に何かが動いていた。目を凝らしてみると、それは形のない影のようだった。おそらくは、過労による幻覚だろう、と思いたい。しかし、極限まで疲れた心が、私を騙すようなことはないだろうか。

「気のせいだ、気のせいだ」と心の中で繰り返すが、影は消えない。それが何だったのか、今もわからない。

次の日、大学の授業で「恐怖体験の認知構造」について話したが、生徒たちの目は真剣そのものだった。彼らの興味深々な視線の先には、私自身が理解できない恐怖が横たわっているのではないかと、少しだけ不安になった。

私はこの記録を通じて、恐怖とは何かを探ろうとしている。しかし、実際に感じるその恐怖の正体は、私の思考を超えるものかもしれない。いつも通りの夜が来るたび、私はその影を思い出す。

それが何だったのか、今もわからない。

— 澪

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はじめまして、よろしくお願いします。

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