新着 短編
山奥のドライブイン廃墟で彼女の後ろに・・

俺は田舎の山の中にある町で生まれ育った。
高校2年生の秋。
俺は彼女の胡春(こはる)と制服姿で自転車に乗り山道を走らせていた。
山は紅葉が色づき、地味な色合いだがカラフルな山々が並んでいた。
「胡春、あの山に登ってみようか。」
「うん、いいよ!」
胡春とともに山道を登っていく俺たち。
俺たちはずっと山道を登ったり下ったりしていた。
しばらく進むと、休憩所のようなものが見えてきた。
潰れたドライブインみたいな感じで、フードコートだけは休憩所として残っている感じか。
ベンチとテーブルのあるフードコートのような場所とシャッターの閉まっている店が並び、開いている店は一つもなかった。
床には落ち葉が入ってきていたり、水たまりがあったりと、手入れや管理はあまりされていない感じだった。
俺と胡春はベンチで隣同士に座ると、しばらく雑談をしていた。
はじめはたわいもない話だった。
しばらく話しているうちに距離が近くなる俺たち。
気がついたら胡春が直ぐ隣にいた。
俺は、胡春と手を握りあっていた。
そんなときである。
胡春の背後の暗闇にコックコートのおじさんがいるのが見えた。
白髪で皺の入った60代くらいのおじさんだった。
俺は焦ったが、胡春がこわがると思い
「胡春、もう外に行こうか。」
胡春も
「うん・・」
と頷いた。
俺たちは黙ったまま潰れたドライブインを後にした。
しばらく経ってから胡春にさっきのことを伝えると、
「うん。気づいてた。私の後ろに誰かいるなって。」
俺たちがそのドライブインに近づくことは二度となかった。
1 / 1
後日談:
後日談はまだありません。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(0件)
コメントはまだありません。


