
古びたアパートの一室。そこに住んでいた男が突然亡くなった。警察が調べを進める中、部屋の片隅から一冊の古い日記が見つかった。その日記には、男が知っているという未解決事件の真相が記されていた。
彼はある人物の名前を知っていると書いていた。その人物は、数年前に発生した連続殺人事件の犯人だ。だが彼の言葉にはひどく冷淡な響きがあった。「それを話す必要はない」と。なぜなら、その犯人はすでに死んでいるからだ。交通事故での死だったという。
彼はそのことを話そうと思ったが、結局、何も言わなかった。理由は簡単だ。「面倒臭いから」。事情聴取や警察とのやり取りは煩わしい。彼は思った。世の中にはたくさんの未解決事件があるが、他にも「知っているが言わない人」がいるのではないかと。
その日記には、彼の考えが詳細に書かれていた。監視カメラや指紋、DNAによって、今の時代、すべての事件は理論上は解決可能だと。しかし、真実が明らかにされない理由は、情報が不足しているか、意図的に隠されているのではないかと疑っていた。
そして、彼はその日記をぐしゃぐしゃに丸め、ポケットに押し込んだ。だが、その行動が彼の運命を変えることになるとは、彼自身は知る由もなかった。その日記を持っていたことで、彼もまた、何かに狙われていたのだ。彼は気づかぬうちに、次の犠牲者になろうとしていた。真実が暴かれることは、彼の運命を裏切ることになるのだと。彼の運命は、すでに決まっていたのだ。彼は、日記を捨てることもできず、ただ恐れを抱えながらその場を去ったのだった。彼の心の中には、言葉にできない恐怖が渦巻いていた。何もかもが彼の思惑を超えて動いているかのように。彼はその瞬間、自身が望まぬ真実の一部になってしまったのだ。
そして、彼が部屋を出た後、日記は再び静寂の中に戻った。しかし、その日記には、彼の知らない秘密が隠されていたのだ。未解決事件の背後には、さらなる恐怖が待っていたのだ。彼はそのことを知ることなく、ただ日常に戻っていくのだった。
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