
凛愛は今まで見ていたことは夢ではなく、異世界へのワープのようなものだと感じた。
その日の夜も隆輝と夕食をともにする凛愛だったが、
「ねぇ、綾人くんって知ってる?」
「え?・・綾人って・・」
凛愛は隆輝の留守中に出会った不思議な少年の綾人について聞いてみた。
すると隆輝は、
「やっぱり、あの綾人か。」
「知ってるの?」
「綾人は小学校時代の俺の親友だった。・・だったと言うのは・・」
隆輝が言うには、小学生の頃綾人といういつも一緒の同級生の友達がいたらしい。
だが綾人は6年生の夏休みのある日、交通事故で帰らぬ人に・・。
今は生まれ育ったところから少し離れたここに住んでいるが、毎年この時期になると綾人が夢に出てくることがあると・・。
隆輝は、涙ぐみながら話していた。
凛愛も黙って目を潤ませながら聞いていた。
次の日、凛愛は隆輝とともに自転車にこいでいた。
隆輝が元々住んでいた町に行くとともに、綾人の墓参りに行くことが目的だった。
しばらく進んで行ったが、凛愛が見たあの町にはやはり辿り着けなかった。
あの町は異次元のような仮想の世界なのかもしれない。
車は知らない町の山や農地、ところどころに家が集まった町を進んでいた。
そして車は寺の駐車場のような場所に着き、凛愛は隆輝とともに石段を登っていった。
町外れの墓地にたどり着き、綾人の墓を見つけた。
隆輝は徐に手を合わせ、凛愛も前を向いて手を合わせていた。
すると、凛愛の目の前に綾人が立っているような気がした。
凛愛は思わず目の前を見たがそこには誰もいない。
「凛愛、どうした?」
「なんか、そこに綾人くんがいたような気がして。」
「そうか・・」
隆輝も何かを感じたようだった。
・・・
(完)
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