ニレヤテヌ…ニレヤテヌ？ 今日俺が買ったゲームソフトのタイトルだ 意味はわからなかったが確かに笑い声に混じってそう言った そしてなぜか自分の指を噛みちぎりそれを咥えたまま俺に顔を近づけてきた 口移しで食わせようとでもいうのか 俺は動くこともできずにただ涙を流していた 失禁もしていた そして白黒の先祖の指が口の中に入る寸前で △△と声が聞こえた 父の声だ もう勘弁してくれ ただでさえどうしようもない状況に今度は父 さっきはシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネだったっけ 今度はなんだ これ以上こいつは俺に何をしようというのか すると白黒の先祖はぎゃあぁぁぁああ と凄まじい断末魔をあげ消えてしまった 俺は状況を飲み込めずにポカーンとしていた すると父が話しかけてきた △△大きくなったな あの日まだ幼いお前を置いて先にいってしまったこと本当に申し訳なく思う 俺はそれが心残りで成仏できずにいた 父ちゃんずっとお前のこと見てたんだぞ 両親を失ってお前は荒れてたな でも爺ちゃんがそんなお前を正してくれた お前は就職が決まり父ちゃんももう安心できる と思った矢先に爺ちゃんが亡くなった そしたらまた心配になって成仏できなくなった 爺ちゃんが亡くなってもう立ち直ったかなと思ったら今度はこれだ まったく、いつになったら安心して成仏できるのかな そう言ってニッコリと微笑んだ 俺はまたしても泣いた 9年ぶりの父親 昔と変わらない穏やかな話し方 この話し方が大好きだった 母ちゃんに叱られた時も父ちゃんはいつも俺の味方をしてくれた どんな時でも俺を肯定してくれた そんな大好きだった父ちゃん もう2度と会えないと思っていた父ちゃんが目の前にいる そこで俺は一気に張り詰めた緊張の糸が切れたのか意識を失った 目覚めると病院 看護師さん曰く俺は3日間眠りっぱなしだったらしい あの日寺の近くで気を失った俺を翌朝近所の人が発見し警察に連絡してくれたらしい それで救急車で運ばれて病院にきたと その後は順調に回復しさらに3日の入院はあったものの退院することができた その日のうちに俺は父の墓参りにいった 父ちゃんありがとう あの時言えなかったけど いつも父ちゃんが見てくれてたって知って俺嬉しかった でも父ちゃんがいつまでも成仏できないのは俺もしのびないからはやく父ちゃんが安心して天国にいけるように俺頑張るよ あんなことがあ