
休日、俺は高層マンションの自宅でゴロゴロしていた。そんな時、インターホンが鳴った。カメラで確認すると、高校時代の友人、佐藤が立っていた。懐かしさに思わず玄関のドアを開ける。
「やあ、久しぶり!」
佐藤はにっこり笑って言った。どうしたのか尋ねると、「ちょっとこの辺に用事があって、会いたくなったんだ」と言う。
「そうか、上がってくれよ。飲み物でも出すよ。」
俺たちは昔話に花を咲かせた。卒業後の話や仕事の話、特に深い仲ではなかったが、久しぶりに顔を見て話すのは楽しかった。
「おっと、そろそろ行く時間だ。急に呼んで悪かったな、楽しかったよ。」
一時間ほど話した後、佐藤は帰っていった。彼の言葉に少し胸が温かくなる。しかし、ふとした瞬間、何かがおかしいことに気づいた。
「佐藤、俺がここに住んでいることを知っていたっけ?」
高校以来、連絡を取ったことはなかった。大学卒業後にここに引っ越したのに、彼に教えた覚えはない。急に家に来るなんて、あり得ないだろう。
不安が胸をよぎる。しばらく考えていると、電話が鳴った。親友の田中からだった。
「もしもし、今話せるか?実は昨日、佐藤が俺のところにも来たんだ。」
「え?本当に?」
驚きが広がる。佐藤が他の友達のところにも行っていたなんて。
「俺はあまり親しくなかったから、急に来られても困ったけど、お前はどうだった?」
「俺も同じだよ。なんで急に訪ねてきたんだろうな?」
田中は言った。「まさか、何かの勧誘じゃないよな?」
「それも考えたけど、特に変な話はされなかったし……」
「お前、家に上げたのか?」
「いや、急だったし、正直追い返したよ。これから出かけるって言ってな。」
「そうか、俺もそれが良かったかも。とにかく、ちょっと調べてみるわ。」
その後、俺も他の友人に聞いてみた。すると、数人が佐藤を招き入れていた。内容は皆同じで、特に怪しい話はなかった。
一週間後、田中が突然死んだと連絡が入った。バイクで事故に遭ったとのこと。信じられなかった。田中がバイクを乗っていたことすら知らなかった。
事故現場を調べるためにネットを使ったが、情報は薄い。SNSで探すと、現場の写真が投稿されていた。恐る恐る見ると、事故の様子が写っていた。
「え…!」
驚いたのは、事故の場面ではなく、写真の右端に映る佐藤の笑顔だった。まるで、何事もなかったかのように。
その瞬間、再びインターホンが鳴った。カメラを見ると、そこには佐藤と田中が立っていた。
後日談:
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