
長編
先に住み憑いて居た者②
しの 3日前
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、電話して来たのその用事だった訳ね」
M「そうだよ」
母「まだ、台所に居る?」
Mは受話器を耳から外し、台所の様子を伺って居ます。
私「居なくね?さっきまで影動いたけど見えんくなったよな?」
Mは受話器を又耳に当て「居ないかも」とお母さんに言いました。
母「直ぐに来な。良いね!」
Mは電話を切ると「お母が今から直ぐ来い。って。行こう!」
私「行こうは良いけど、ホンマに居らんくなったんか…?」
Mは台所に神経を集中させて居ます。
M「居ない。多分…」
私「多分…って…」
M「開けるぞ!」
Mはすりガラスの戸に手を掛けました。
(ゴクッ…泣)
私は生唾を飲み込むと、深呼吸をして
私「解った。開けろ…」
Mは思い切りガラス戸を開けました!
M・私「居ない…」
M「今だ!出るぞ!」
私「電気は!」
M「そのまんまで良い!早くしろ!」
二人で押し合う様に外へ出ると、今度はしっかり鍵を閉めて、廊下を走り階段を駆け降りました。
私は自転車の鍵を外すと「早く乗れ!」
Mは部屋を見上げて居ましたが私が自転車に股がると後ろに乗って来ました。
私は必死に自転車を漕いでMの実家へと急ぎました。
Mが背後から「さっきさ…お前が自転車の鍵開けてる時に私、部屋の方見てたんだけど。アイツ…居たよ」
私「何処に??」
M「手前の六畳電気点けっぱなしで来たじゃん?だから、ドアの隣の台所の窓から明かり漏れてたじゃん?そこに。」
私「そこに。って、台所の窓にか?」
M「うん。張り付いてた」
私は自転車を急停車させると、Mの方に振り向き「張り付いてた??窓にか?」
M「危ないだろ!何で急に止まるんだよ!私は妊婦だぞ!」
私「悪い!でも、張り付いてたん??」
M「うん。張り付いて私らの事見てた様に見えた」
私「気持ち悪っ!大丈夫かよ、あの部屋」
私は又、自転車を漕ぎ出し、やがてMの実家に着きました。Mの実家は団地の3階。
時刻は既に午前3時を過ぎて居ました。
Mの実家の部屋だけポツンと明かりが点いています。
私達は3階へと急ぎました。
Mがピンポンを鳴らすと直ぐに鍵を開ける音がして、お母さんが顔を出しました。
母「入りなさい。S!悪いね。こんな時間に。あんたも入って」
私達は部屋に入りました。
Mは最初にあのアパートを見た時の嫌な胸騒ぎや、押し入れにあった集合写真、一人だけ笑って無かった女、不動産のおばちゃんが写
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- 会話の部分だけが頼もしい? 笑 だけで説明など他の文章は普通に丁寧ですょ。超怖い内容なのに会話で微笑ましくて、メリハリが逆にほっ…っとします。K
- すいませんね。昔のヤンキーなんてこんなんですわ。女ですが。mie
- これ書いてるの男だろ。言葉が汚い!環七