
数年前、大学の友達と人里離れたキャンプ場に来ていました。冬の寒い夜、外は真っ暗で、周囲にはただ風の音が響いています。私たちはテントの近くで焚き火を囲みながら、近くの村で噂になっている「不審者」の話をしていました。
「最近、キャンプ場の近くで男が目撃されてるらしいよ。夜になると、キャンプ客を狙っているって。」友達が言いました。私はその話を聞いて、なんだか背筋が寒くなりました。
その夜、私たちは焚き火の明かりで遊び、時間が経つのを忘れていましたが、気づけば深夜を過ぎていました。友達が「トイレに行きたい」と言い出し、私は懐中電灯を手に持ち、彼女を連れて行くことにしました。
キャンプ場のトイレは少し離れた場所にあり、明かりもほとんどない暗い道を歩いていきます。すると、ふと道の脇に黒い影が見えました。
「なんだろう、あれ…?」私は思わず立ち止まりました。恐る恐る近づき、懐中電灯の光を当てます。すると、影は男の人でした。彼は何かを持っていて、私たちをじっと見ています。
「もしかして、これが噂の不審者?」心臓がドキドキし始めました。彼はゆっくりとこちらに近づいてきます。手にはナイフのようなものを持っています。
「遊ぼうよ…」と彼が言った瞬間、私は恐怖で体が硬直しました。まさかこんな夜中に声をかけられるとは思ってもいませんでした。すぐに友達の手を引いて、全力で走り出しました。
後ろから男も追いかけてきます。「待って!」と叫びながら、彼はナイフを振りかざしています。暗い森の中、私たちは必死に逃げました。
その時、キャンプサイトが見えてきました。助けを求ぶ声も出せないまま、走り続けました。やっとテントに辿り着いたとき、振り返ると男はナイフを振り上げ、笑い声を上げながら消えていきました。私たちは無事だったものの、あの不気味な笑い声は今でも耳に残っています。夜の恐怖が、私たちの心に深く刻まれた瞬間でした。
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