
私が高校生だった冬休みのことです。
家族で山小屋に泊まりに行ったのですが、近くで雪崩が起きたんです。
まだ雪が積もったばかりで、周りは静まり返っていました。
その時、ふと気になって外に出てみると、何かが埋まっているのを見つけました。
それは、人の影のようでしたが、雪に埋もれていて顔は見えませんでした。
一瞬、見入ってしまい、何かが私を引き寄せるような感覚を覚えました。
その夜、案の定、金縛りに遭いました。目を開けると、雪の中から先ほどの影が立っていたのです。
それは、全身が真っ白な男で、顔は見えず、ただ白い手が伸びてきました。
強烈な冷気が漂い、その手からは雪がポタポタと落ちてきます。
(お願い、助けてくれ)と心の中で念じましたが、男はじっと私を見つめるだけでした。
その時、部屋のドアが勢いよく開き、何かが飛び込んできました。
それは、飼い猫の「シロ」で、男に向かって威嚇しました。
すると、男の影はフッと消え、私は動けるようになりました。
「お兄ちゃん、また変なの連れてきた?」と妹が入口に立っていました。
「ああ、さっきの雪の中にいたやつだ」と答えました。
妹が明かりをつけると、男がいた場所には雪が溜まっています。
それを拭き取って、暖かい飲み物を用意しました。
「シロが騒いでたから、何かあったんだろうな」と妹は言いました。
「ありがとう、もう行っちまったみたいだ」
「そうだね、少なくとも今は大丈夫だよ」と妹が言いました。
私と妹は、どちらも敏感に何かを感じ取ることができる体質です。
シロは私の足元に寄ってきました。その時、用事は済んだのだと思いました。
「シロは頼りになるなあ」と言った瞬間、彼女はにゃーと鳴きました。
「じゃ、おやすみ」「助かったよ、おやすみ」
妹はシロを抱いて出て行きました。
それから男の影は二度と現れませんでした。
シロは今も元気で、私のそばにいます。
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