
僕は幼い頃から都市伝説や怖い噂に魅了され、いつしかそれが趣味になった。大人になった今でもその興味は衰えず、特に怖い話を集めることが好きだ。ある春の夜、友人たちとともに廃墟の工場で「百物語」をすることになった。
集まったのは社会人の男女8人。廃墟の不気味さに少し緊張しつつ、私たちはそれぞれの怖い話を語り始めた。始めは和気あいあいとしていたが、次第に話が盛り上がるにつれ、緊張感が増していった。お酒を飲みながら、話が少しずつ脱線していく様子は、どこか滑稽だった。
時刻は午前3時を過ぎ、ある女性、Yさんが自身の体験を語り始めた。彼女の話は次のようなものだった。
・職場の同僚にしつこく誘われる男性がいる。
・その男が現れてから不思議な出来事が続く。
・一人でカフェに入ると、背後に誰もいないのに水が2つ置かれる、など。
・知り合いの霊感が強い人に相談したところ、彼女の周りに生霊がいると言われ、霊能者に祓ってもらったという経緯があった。
彼女の話が終わった瞬間、廃墟の奥から「ドン!」という大きな音が響き渡った。驚いた私たちは顔を見合わせた。廃墟のせいだと思い、気にしないようにしたが、心の中では不安が広がっていた。
Yさんが話していたことを思い出し、私たちは一瞬静まり返った。やがて、Yさんが言った。
「その男性とは何度か飲みに行ったことがあるんだけど、彼、氷が苦手で、いつもお酒から氷を外していた…」
その瞬間、廃墟の冷凍庫の扉が音を立てて開き、中の氷が完全に溶けているのを見た。私たちの冷や汗が流れ落ちた。電源が抜かれていたわけではなく、ただの偶然のはずが、何かが私たちを見ているような気がした。どこか楽観的だった私たちも、その瞬間に一気に背筋が凍った。
「もう帰ろう…」そんな声が漏れ、私たちは片付けを始めた。すると、Yさんが突然、思い出したように言った。
「その上司、氷が苦手で、お酒から氷を別にしてたの。別の器に解かしてたのよ…」
その瞬間、私たちの心に恐怖が駆け巡った。果たして、彼の生霊はまだ私たちの周りにいるのだろうか。これはウソのような本当に起きた恐ろしい出来事だった。
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