
冬の冷たい風が吹き荒れる山中、私たちは小さな山小屋に集まっていた。若手の登山者たちで構成された私たちのチームは、数日前から続く異常な雪の降り方に不安を抱えていた。冷え切った手を温めるため、暖炉の前に集まるが、どこか重苦しい空気が漂っていた。
その夜、仲間の一人が「外に出てみたら、雪がまるで生き物のようにうねって見えたんだ」と言った。彼は冗談のつもりだったが、私にはその言葉が引っかかった。直感的に何かが起こる気がした。
普段なら無視するその感覚を、私は無視できなかった。とにかく、最も頑丈だと言われる物置へ移動することにした。周囲の仲間たちは「何があったんだ?」と不思議そうに私を見つめていたが、私はそのまま移動した。すると、突然、外の雪が激しく降り始め、風の音がうなり声のように聞こえてきた。
「また雪が強くなってきたね」と誰かが言ったが、私たちの会話はすぐに途切れた。猛烈な雪が窓を叩きつける音と共に、山小屋が揺れ始めた。皆が恐れおののき、物置の隅に身を寄せた。どれくらいの間揺れていたのか分からないが、私たちはお互いの顔を見合わせ、恐怖に凍りついていた。
幸運にも、物置はしっかりとしており、私たちに害はなかった。しかし、外の様子は信じられないほど異常で、まるで雪が生きているかのように動き回っていた。私たちは山小屋から出ることができず、誰も何も言わなかった。
後日、雪が止んで外に出ると、周囲はまるで異世界のような光景が広がっていた。何が起こったのか、誰も説明できなかった。仲間に「どうしてあんな行動を取ったの?」と問われたが、私はただ「直感が働いたから」と答えることはできなかった。直感を軽視する環境では、言い訳が必要なのだ。私は「ただ、外の雪が気になっただけ」と笑ってごまかした。心の奥では、私の直感が間違っていなかったことを知っていた。だが、そのことを誰にも話すことはできなかった。
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