
長編
20歳の冬
ゆき 3日前
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ってる俺を置いて行ったからね。
駆け寄ってきて、
「大丈夫?怪我してない?」とか言い合う女子達を横目に、ピアス君に
「流石幽霊怖くない奴はやること違うね」
と笑いながら声を掛けてやった。
スゲーバツの悪い顔をしてた。
行きとは打って変わって帰りの車内は皆無言。
美人Bは後ろで女の子2人に挟まれて俯き、たまにゴメンねとか細い声で言ってた。
その後何かする雰囲気でもなかったので、順番に家に送って、最終美人Bと2人になった、ていうかなるように組んだ。
後ろで1人は怖いので助手席に座りたいと言われ快く了承。
だいぶ落ち着いたみたいで、おぶったことのお礼と謝罪を受けた。
怪我が無くて良かったね美人が怪我したら悲しいよ俺、なんて軽口に少し笑ってくれた。
「さっきみんなが居るときには言えんかったんやけど」と神妙な表情に戻る美人B。
ここから続くのは「私ブサイク君が好きなの」で間違い無いと思いワザとスカしたツラを作る俺。
全然違った。
内容は2つある。
1つ目は、心霊スポットで転んだのはヒールのせいだとみんな思ってるだろうけど違う。
足首を掴まれた感覚があって転んだ。
怖すぎて立てなかった。背負ってもらって建物を出る時までずっと後ろから足音と視線を感じてた、と
ヤベェ面白すぎ!!ニヤニヤしてたら信じてないでしょ?と睨まれた。
実は、俺も少し感じてた。入って上まで上がる途中、3階を過ぎた時から見られてるような気がしてた。
刺すような、というよりは値踏みするようなジトっとした視線。足音は聞こえてなかったが。だから4階にあった造花は悪戯だろうなと思った理由でもある。視線は帰りに車が道に出るまで、建物が見えなくなるまで感じてた。
ブサイク君は感じなかったか?と聞かれて
これ以上怖がらせても可愛いそうだと思ったので、ああいう場所だからそういう風に感じただけなんだと思うよと伝えた。
2つ目は、携帯を落としてきた。
車に乗り込み動き出してすぐに気付いたが、みんなの雰囲気とこのメンバーにこれを言うとなんて言われるか想像したら、言い出せなかった。と
恐らく転んだ時だろう、ということは場所も分かってはいるのだが、とりあえず
携帯紛失時の第1手、電話を掛ける!を
提案してみた。
もし、誰かもしくは何かが出ることを想像したら怖いのでと即却下。
俺は2の手を考えると同時に不埒な発想も思いついた。
今日は怖いだろうから明日の昼間に取りに
後日談:
- 友達は大切に!!
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- リオさん 純粋に心霊で怖いだけの話しだと、他の人達ほど怖い思いしてないからですねー笑 何かエッセンスをと思って、ありのままを書いてます27歳ブサイク
- 内容も怖いですが、女の子との描写が面白いです笑 経験豊富なんだろうなと笑う これからも楽しみにしてます!リオ