本当にあった怖い話

怖い話の投稿サイト。自由に投稿やコメントができます。

お題 長編
ママ友
ママ友
お題 長編

ママ友

1ヶ月前
怖い 2
怖くない 1
chat_bubble 0
127 views

保育園の送り迎えって、いつの間にか“顔見知り”が増える。

朝の挨拶、ちょっとした世間話、子どもの靴が左右逆だったね、なんて笑い合う。そういう日常の延長に、彼女、美咲さんはいた。

妻のママ友だ。

最初は感じのいい人だった。身だしなみはいつも整っていて、声はやわらかい。

「奥さん、疲れてない? これ、よかったら」

ある日、紙袋いっぱいの手作りクッキーを妻に渡していた。妻は恐縮しながらも「ありがとう」と受け取った。

そのあたりから、妙に“うち”に関心が向きはじめた。

「ご主人、いつも帰り遅いの?」

「週末はどこ行くの? いつも仲良しだよね」

「家の間取り、素敵。風通しよさそう」

妻は「よく気が付く人だね」と笑った。僕も、ただ距離感の近い人なんだろうと思っていた。

でも、違和感は小さく、確実に積み上がる。

ある晩、玄関に小さな封筒が落ちていた。宛名は僕。筆跡は丁寧すぎるほど整っている。

いつも奥さんを支えてくれてありがとう。

あなたみたいな人が“家”を守るんだね。

「え、誰これ」

妻が封筒をのぞき込み、固まった。差出人は書いていない。中には、折り目のついた写真が一枚。

うちのリビングを、外から撮ったものだった。夜、カーテンの隙間から漏れる光。ソファに座る妻と、床で遊ぶ子ども。

撮った人は、家の外にいた。

妻は笑ってごまかそうとした。

「…誰かの勘違いじゃない?」

でも、声が少し震えていた。

翌日、園の門のところで美咲さんに会った。

彼女はいつも通り、笑顔で会釈した。

「昨日、クッキー食べた? どうだった?」

妻が「美味しかった、ありがとう」と返すと、美咲さんは僕を見て、まるで初対面の恋人を見るように一瞬目を細めた。

「…よかった。あなたにも喜んでもらえて」

“あなたにも”?

僕はクッキーを食べたと言った覚えはない。妻が家で食べただけだ。

その夜、冷蔵庫を開けると、見覚えのない小瓶が入っていた。ラベルに手書きで「つかれに」とある。

妻に聞くと、「え、知らない」と言った。

誰が、いつ、入れた?

玄関の鍵は閉まっている。窓も。

なのに、冷蔵庫の中だけが、勝手に“更新”されていく。

決定的だったのは、子どもの連絡帳だった。

園の先生のメモ欄に、妻の文字でも僕の文字でもない、丸い字が書かれていた。

きょうも いいこ。

おうちでも いっぱい だっこしてあげてね。

みさきより

妻は青ざめて先生に確認した。先生は首をかしげた。

「え? そんなの、私書いてないですよ。連絡帳、いつもお母さんが持ち帰ってますよね?」

1 / 4

後日談:

後日談はまだありません。

アバター 001_001

はじめまして、よろしくお願いします。

投稿数 1
怖い評価 2
閲覧数 127

この怖い話はどうでしたか?

f X LINE

chat_bubble コメント(0件)

コメントはまだありません。

0/500

利用規約をよく読んで、同意の上でコメントしてください。

・連続コメントは禁止しておりますが、新規登録・ログインすることで、連続コメントも可能となります。

お客様の端末情報

IP:::ffff:172.30.0.250

端末:Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; ClaudeBot/1.0; +claudebot@anthropic.com)

※ 不適切な投稿の抑止・対応のために記録される場合があります。

label 話題のタグ

search

【参加型】投稿企画・タイアップ企画

  • 禍禍女
  • 心霊スポット
  • 意味怖

一息で読める短い怪談

読み込み中...

じっくり染み込む中編怪談

読み込み中...

深夜に読むと戻れなくなる長編怪談

読み込み中...
chat_bubble 0