
中編
妹に憑きまとう首
匿名 2日前
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これはこの人生で二度と味わいたくない
そんな体験談です。
当時、うちは4人家族だった。
母親と俺、9歳の妹、そして5歳の弟。
ある夜、母と一緒にリビングでテレビを観ていたとき、
ふと妹が隣の部屋に入っていくのが見えた。
そのすぐ後ろを──
首だけの、髪の長い何かが、ズルズルと音をたてながら犬みたいについていってた。
本当に首だけ。
髪がダラーンと長くて、顔は見えない。
「え?」と思って、隣にいた母に
「今、妹の後ろに何かいなかった?」って聞いたけど、
「何もいなかったよ」と返された。
……この時点では、見間違いだと思ってた。
でも数日後、
弟と一緒に帰宅したときのこと。
奥のリビングに妹がいて──
“あれ”にごはんをあげてた。
キャベツみたいな?なんか野菜の切れ端みたいな物
ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃっていう、湿った咀嚼音。
妹はまったく怖がっていなくて、むしろ慣れてるような感じ。
俺は固まったまま動けなかった。
でも弟は何も気づいていない。
たぶん見えていなかった。
このとき、直感的に思った。
「見えてるのは、俺と妹だけだ」と。
その直後。
弟が「トイレ〜!」と叫んで、リビングに向かって走っていった。
妹と“あれ”がいる場所に。
やばいと思って止めようとした瞬間、
妹が叫んだ。
「来ちゃダメ!!!」
俺は急いで弟を追いかけて手を掴んだ。
その瞬間──
“あれ”が、俺の首元目掛けて飛びかかってきた。
首だけの何かが、顔も見えないまま、
ズシッとぶつかってきて──
……目が覚めた。
布団の中。部屋は暗い。
夢だったんだ、と一瞬ほっとした。
でも──
首が痛い。
それに身体が動かない。
声も出ない。
いわゆる金縛りってやつ。
そして、耳元で──
生ぬるい息と、奇妙な声が聞こえる。
「ヒィ……ヒィアア……」
夢の中で聞いた、“あれ”の声とまったく同じだった。
「やばい、マジでやばい」って思いながら、
動かない体を必死に動かして、
そいつの髪の毛?を思いきり掴んだ。
その瞬間、
バチン、という感覚とともに、金縛りがスッと解けた。
その日はたまたま友達が泊まりに来ていた。
すぐに起こして、「首、見てくれ」って頼んだ。
そいつ、俺の首を見て、言った。
「歯形……ついてるよ」
ほんとうに、くっきりと噛まれたような痕が残っていた。
あれ以来、同じ夢を見ることはない。
でも
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chat_bubble コメント(2件)
- ーと読点の多さで小説感が強いな。首
- 「たまたま友達が泊まりに来ていた」⇦先に書いといてくれ