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中編

廃墟

匿名 1日前
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二人の少年が病院の廃墟を探検しに出かけた際におきた話である。 その病院は、繁華街から少し離れた場所にある。 特に何かが出たという話は今まで聞いたことはなかったが、好奇心と怖い物見たさから少年たちは廃墟へ向かった。 廃墟の中には多くの病室があった。 病室にはベッドがあり、まるで誰かがさっきまで寝ていたように、かけ布団がめくれた状態でホコリをかぶっていた。 期待していたような怪奇現象に遭遇することはなかったが、お化け屋敷のような廃墟に、少年たちはワーワー言いながら騒いだ。 しかし、8階のある病室の前に来たとき、二人のはしゃぎ声が止まった。 この部屋はどうも様子が違う。他の部屋は扉が壊れていたり開けたままになっているのだが、その病室だけはしっかりと扉が閉まっているのだ。 さらにおかしなことは、南京錠がかけられていることだった。 何のためにこの病室だけ鍵をかけたのだろうか。 部屋の中には何があるのだろうか…。 少年たちは、その病室のドアを開けてみることに決めた。 『廃墟の封印された部屋』なんて、これほど好奇心をそそられるものはない。 二人は診察室からパイプ椅子を持ってきて、思いきり鍵を叩いた。 鍵は錆びていたようで、思ったより簡単に壊れた。 「死体があったらヤバいな…」 「それはないよ(笑)。あっても劇薬なんかだろ」 二人は緊張しながらドアを開けた。 部屋の中には死体も劇薬もなく、 ただ、部屋の壁に変な模様があるのが気になった。 遮光性のカーテンのせいか、部屋は薄暗い。 部屋の中央を見ると、シーツのような布が落ちていた。 一人の少年がカーテンを開け、鍵がかかっていなかったので窓も開けた。 部屋の中に光がさし込み、明るく照らされる。 次の瞬間、二人は絶句してしまった。 部屋の壁一面にびっしり、『たすけて』と書かれていたのだ。 それが変な模様の正体だった。 大小様々な『たすけて』の文字をよく見ると、所々に小さな文字で『しにたくない』と書かれている。 二人は部屋の中央に落ちていた布を恐る恐る指でつまんでみた。 その布には、錆びた鉄の色をした染みがついていた。 布の先を持って広げてみる。 ベリッ、バリッと音を立てながら、くっついていた布が広がった。 この色、この臭い…。この染みが何であるか予想できたが、決して口には出せなかった。 とにかく早くこの部屋を出たい! 少年たちが振り返ると、ドアが目に入っ

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