
この話は、私が体験した金縛りの出来事についてです。
その日は友人との飲み会が終わった後、深夜1時に帰宅したんです。寒い冬の夜、外は静まり返っていました。
玄関のドアを開けると、すぐに温かい部屋の空気が迎えてくれました。シャワーを浴びてから、着替えをし、ベッドに入る頃にはもう2時を過ぎていました。隣には妻が眠っています。彼女を起こさないように、そっとベッドに横になりました。仕事の疲れもあって、すぐに眠りに落ちていきました。
普段、私は夢をよく見る方で、特にその内容を鮮明に覚えています。あの日も例外ではありませんでした。夢の中で、私は自宅に向かっていました。
夢の中の部屋は、広いリビングとダイニングキッチンが一体になった高層マンションの一室でした。私はドアを開けると、中は薄暗く、何か異様な雰囲気が漂っていました。
その時、ふと違和感を覚えました。目を凝らすと、赤い傘を持った少女が薄暗い部屋の隅に立っていました。彼女は俯いていて、顔は見えません。身長からして幼い子ども、見知らぬ子です。
「誰だ…?」と考えていると、突然その少女が走り寄ってきて、私の左腕を掴みました。「うわ!」と驚き、振り払おうとしましたが、彼女はしっかりと掴んだままでした。
その瞬間、彼女が低い声で「うう…」と呻き始めました。私は恐怖に襲われ、全身に力を込めましたが、次の瞬間、目が覚めました。
夢か…とほっとしたものの、何かがおかしい。部屋は静まり返り、外の音も全く聞こえません。金縛りにあっていることに気づきました。左腕の感覚が徐々に痺れていきました。
その時、隣に寝ている妻の姿が視界に入ります。背を向けて寝ている彼女の後ろ姿が、夢の中の少女にそっくりに見えました。恐怖が押し寄せ、逃げたい衝動が沸き上がりますが、金縛りで声も出せません。すると、妻が「…ブツブツ…」と低い声で何かを呟き始めました。
声を出すことで金縛りが解ける気がして、必死に声を絞り出そうとしました。「あ…アー、へいッ…」と発した瞬間、遠くから低い女性の声で「はい」と返事が聞こえたのです。
もう一人誰かがいる…恐怖が頂点に達し、私は深く息を吸って思いっきり吐き出した瞬間、動けるようになりました。「うわあ!」と叫び、飛び起きました。時刻は6時10分。隣には妻がスヤスヤと寝ています。恐る恐る玄関を確認しましたが、誰もいませんでした。
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