
今から語るのは、2年前に私に起こった出来事だ。
この事件は私の生活に暗い影を落とし、今なおその影響を感じている。
ありふれたサラリーマンの私には、こんな話をする価値があるのか疑問だが、どうか耳を傾けてほしい。
私が異変に気づいたのは、妹の家に帰った時からだった。
特に大きな理由があったわけではない。ただ、たまたま仕事の帰りに妹に会いたくなり、ふらっと立ち寄っただけだった。
妹の家は静かな住宅街にある、古びた一軒家だ。風情のある木造で、どこか懐かしさを感じさせる。
ドアを開けると、妹が笑顔で迎えてくれた。「お兄ちゃん、久しぶり!もっと顔を見せてよ!」
彼女は以前より少し大人びた印象を受けた。時の流れを感じる。
「ただいま。元気にしてたか?」
そんなやりとりをしながら、私は自分の部屋に向かった。部屋は昔のままだったが、どこか不穏な雰囲気が漂っていた。
部屋の壁には、何枚かのポスターが貼られている。その中に、見慣れない一枚が混ざっていた。
それは白い背景に赤い模様が散りばめられた、奇妙なデザインのポスターだった。
「これ、いつ貼ったんだ?」
妹に尋ねると、「え?そんなの知らないよ。いつも通りにしてるから、見てないと思うけど」との返答だった。
確かに、妹が勝手に部屋をいじることは考えにくい。だが、このポスターの記憶は全くなかった。
「まあ、いいか」と考え直し、私はそのまま気にしないことにした。
夕方になり、妹と一緒に近くの食堂に行った。食事を終え、再び部屋に戻ると、今度は机の上に立てかけられたカレンダーが目に飛び込んできた。
「また赤い模様だ…」
それは、今から5年前のカレンダーだった。私は思わず息を呑む。
「なんでこんなものがここに?」
妹に再度聞いても、相変わらず知らないという。
嫌な予感がした私は、カレンダーとポスターをすぐに捨てた。気持ち悪くて、今夜ここにいるのは無理だと思い、急いで帰ることにした。
その後、何も起きなかったが、1ヶ月後に妹から連絡があった。「もう帰ってこないの?」
気になって再び妹の家を訪れると、部屋は一変していた。
すべての家具が赤い模様に覆われ、異様な雰囲気が漂っていた。
「これは…何だ?」
驚愕し、妹を探してみると、彼女はいつも通りの様子で、赤い模様の服を着ていた。私は心臓が凍りつく思いだった。
「お兄ちゃん、どうしたの?」
彼女の言葉に、私は恐怖を感じた。妹の様子は変わらないが、部屋が異常すぎる。
後日談:
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