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長編

吊るも這うも轢かれる。

匿名 3日前
怖い 986
怖くない 643
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それは、蛙とコオロギの鳴き声が響く、夏もおわりかけたある夜の日の出来事だった。 「,,,,この家だってよ。出るって有名な家」 僕とKは、その二階建ての一軒家を、周りをぐるりと囲む塀の外から眺めていた。 風は存外に冷たく、そういう季節はもう過ぎたのだと感じる。なのに、僕らはまた肝試しに来てしまっていた。 僕とKとS、いつものメンバーだ。 発案者はKだ。奴のオカルト熱は季節に関係なくいつでも夏真っ盛りらしい。 「二階あたりに女の霊が出るって噂。今はー,,,見えねぇけどな。窓に映るらしいぜ」 Kの言葉に、僕は二階の窓を懐中電灯で照らした。Sはというと、道の脇に停めた車から出てこず、運転席側の窓から、右肩と頭だけを出してつまらなそうに家を眺めていた。 「おい、S出てこいよ。何一人だけ車乗ってんだよおめーはよ。」 Kが言う。Sは大きなあくびで返す。 「さみーんだよ。それに、誰がここまでずっと運転してきたと思ってだよ。・・・俺は寝るぞ」 Sはそう言って、車の中に引っ込み窓を閉めてしまった。  「Tシャツ一枚で来る方がわりーんだよ。」Kが、かかか、と笑う。 でも、確かに今日の夜は存外冷える。おそらく、朝から曇っていた事が原因だと思うが・・・・ お天気お姉さんは何と言っていただろうか。 そんなことを考えながら、僕はもう一度窓を見上げた。ちなみに、僕とKがいる位置とSが乗る車の間には、この家の門がある。 門は内側に開いていた。 でも、今日は不法侵入はしない。外から眺めるだけだ。理由は、ここがそういうスポットだからだ。 「噂じゃ、女。・・・というか、ここの家の娘な。事後で下半身が動かなくなったんだってよ。それから女はショックで段々頭がおかしくなって、そのせいで、両親はその女を自宅にずっと閉じ込めていたんだとよ。ビョーキ家族だな。」 隣でKが言う。いつもならここで鋭いSのツッコミが入るのだが、上がTシャツ一枚の人間にとっては、この寒さは多少分が悪い。 「で、事件は起きるわけだ。その女が夜寝ている両親の首をナイフで掻っ切って。自分も自殺したんだな。」 「・・・自殺?」 問い返しながら、僕は何だか周りがさっきよりも寒くなった気がした。背筋がぞわぞわする。 「首吊りだってよ。首吊り自殺。こう、ロープにぶら下がって、ぶらんぶらん揺れてたんだと。」 Kがべろんと舌をだし、体を揺らす。しかし、僕はその時K

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  • 小説みたいな語り口調やな 文才はあるで
  • 何もなくて良かったね
    俺氏
  • 事故で足が動かなくなった sがのっていた車で女を引いた=事故
    talu
  • 文章書くのが上手すぎる!めっちゃ面白い!飽きない!しかも怖い!もっといろんなこと投稿してほしいです!
    りこ
  • 天才ヤバイ-w-w
    あり
  • すげーまじかみ 天才だわ
    ウェイウェイ↑
  • ↓↓↓ 車のライトって わかるよね?
    K
  • ↓↓↓ 車のライトって わかるよね?
    K
  • どうやって、ひかりがめにくらむのかな?
    夢幻
  • 怖面白ーい!
    まっぴー
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