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メリーさん。
中編 emoji_events 殿堂入り

メリーさん。

匿名 37分前
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『私メリーさん。今駅にいるの。これからあなたの家に行くわ』 深夜いきなり携帯が鳴り、それから聞こえる声が微睡みかけた僕の意識を現実に引き戻した。 「なんだ…?いたずらか?」 僕は電話を切り、再び訪れる眠気に身を委ねようとしたが、再度携帯の着信により邪魔されてしまった。 『私メリーさん。今郵便局にいるの』 郵便局は駅から僕の家までのちょうど中間くらいにあった。 そんな電話にも不思議と怖さはなく、むしろ眠気を邪魔された不快感の方が強かった。 「何だよ…邪魔するなよ…」 そんな僕の気持ちを無視するように、またしても携帯が着信を知らせる。 『私メリーさん。今小学校にいるの』 確実にメリーさんは家に近付いて来ているが、今の僕にはどうでも良い事にしか思えない。 『私メリーさん。今コンビニにいるの。もうすぐだから待ってて』 コンビニと言えば、家から目と鼻の先にいる事になるが、そんな状況となっても今は恐怖より眠気の方が遥かに勝っていた。 そしてまた携帯が鳴る。 ほとんど眠りに落ちかけている僕は、鳴り続ける携帯をわずかに苛立ちながら通話ボタンを押した。 『私メリーさん!今あなたの家の前にいるの!お願いだから眠らないで!あと一回必ず電話に出て!!』 携帯から聞こえるメリーさんの声に今までとは明らかに違う雰囲気を感じたが、何故そんなに切羽詰まっているのかを考える事すら、今の僕にはもう出来なかった。 睡魔に身を委ね、夢と現実の境界が曖昧になる。 どこかで携帯が鳴っている。 実際は僕の手の中に携帯はあるのだが、着信音は僕の耳に微かにしか届いてなく、まるで遠くで鳴っているかのようだった。 いつまでも鳴り止まない携帯に、僕はいつもの習慣からか通話ボタンを押し、無意識に携帯を耳に押し当てていた。 『私メリーさん!あぁ間に合った!今あなたの後ろにいるの』 携帯から聞こえる言葉に対して、もう僕には後ろを振り向く力すら残っていなかった。 深い眠りに落ちて行く僕の耳元で、誰かが囁いた気がした。 「私メリーさん。絶対にあなたを逝かせはしない」 暖かく、どこか懐かしさを感じる何かに包まれた気がした。 そして僕の意識は完全に途切れた。 夢を見ていた。 夢の中の僕はまだ幼く、一人で留守番をしていた。 すると家

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  • 怖いというより感動メリーさんいいやつ
    かろ
  • 怖いというより感動メリーさんいいやつ
    かろ
  • 怖いというより感動メリーさんいいやつ
    かろ
  • なんやええやんけ
    匿名人間
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  • ふざけている?
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  • ふざけている?
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  • 何だよ純愛かよ!
    もっちょちょ
  • ネットじゃ処方してくれるような強いやつは買えないぞ。あと100錠飲んだとしても逝けないから笑
  • いい話でうるっときた。
    たくまん
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