本当にあった怖い話

怖い話の投稿サイト。自由に投稿やコメントができます。

長編
歩数計
匿名
長編

歩数計

匿名
2025年11月27日
怖い 0
怖くない 0
chat_bubble 0
98 views

夜勤のコンビニで働くようになってから、私はスマホの歩数計を見るのが日課になった。

レジとバックヤードの行き来だけで、八時間もいれば一万歩近くいく。

アプリを開いて「今日もよく歩いたな」と確認してから寝る。そんな、どうでもいいようなルーティンが、だんだん私の中でお守りみたいになっていった。

――その数字が狂い始めたのに気づいたのは、三月の終わりごろだった。

その日は雨で、客も少なくて、私はほとんどレジに立っていただけだった。

明け方に店を出て、コンビニの裏から自分のアパートまで、傘をさして五分ほど歩く。

部屋に着いて、制服を脱いでシャワーを浴びて、布団に倒れ込む前に、いつものクセで歩数計を開いた。

「……あれ?」

画面に表示された「本日の歩数」は、二千歩にも届いていなかった。

「ああ、そうか。今日は全然動いてないんだ」

納得して、そのまま寝た。

おかしいな、と引っかかったのは次の日だ。

同じように仕事を終えて、部屋に帰り、布団に入る前にスマホを見た。

歩数計の「今日」は三千歩ほど。まあ、そんなものかと思い、そこで一度アプリを閉じた。

そのまま、充電ケーブルにつないだスマホを枕元に置き、布団にもぐる。

……気づいたら夕方になっていて、カーテンの隙間からオレンジ色の光が差し込んでいた。

スマホを手に取り、いつものように通知を確認する。ついでに、なんとなく歩数計のアプリをもう一度開いた。

「……ん?」

さっき見た数字と違っていた。

「本日の歩数:8473歩」

私は眉をひそめた。

寝る前に確認したときは、確かに三千歩台だった。

寝ている間に、五千歩以上も増えることなんてあるだろうか。

「ポケットに入れっぱなしで揺れてたとか…?」

でも、スマホはずっと枕元に置きっぱなしだったはずだ。

寝返りを打った拍子に揺れたとしても、五千歩はさすがにおかしい。

少し気味が悪くなって、アプリを閉じようとしたとき、「詳細」というボタンが目に入った。

普段は触らないそれを、私はなんとなく押してみた。

画面には、時間ごとの歩数のグラフが表示された。

深夜一時から朝九時までの間の棒グラフだけが、異様に伸びている。

ちょうど、私が寝ていた時間帯だった。

「寝ぼけてトイレに行ったとか……?」

そう思ってみようとしたけれど、私の部屋はワンルームだ。

布団からトイレまでは、数歩もない。

グラフをさらにタップすると、「ルート表示」という項目があった。

歩数を元に、簡単な移動軌跡を推定してくれる機能らしい。

1 / 4

後日談:

後日談はまだありません。

この怖い話はどうでしたか?

f X LINE

chat_bubble コメント(0件)

コメントはまだありません。

0/500

利用規約をよく読んで、同意の上でコメントしてください。

・連続コメントは禁止しておりますが、新規登録・ログインすることで、連続コメントも可能となります。

お客様の端末情報

IP:::ffff:172.30.0.250

端末:Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; ClaudeBot/1.0; +claudebot@anthropic.com)

※ 不適切な投稿の抑止・対応のために記録される場合があります。

label 話題のタグ

search

【参加型】投稿企画・タイアップ企画

  • 禍禍女
  • 心霊スポット
  • 意味怖

一息で読める短い怪談

読み込み中...

じっくり染み込む中編怪談

読み込み中...

深夜に読むと戻れなくなる長編怪談

読み込み中...
chat_bubble 0