本当にあった怖い話

怖い話の投稿サイト。自由に投稿やコメントができます。

お題 長編
癖
お題 長編

1ヶ月前
怖い 4
怖くない 0
chat_bubble 0
115 views

「今思えば、彼氏の元カノは“まがまが女”だった」

これは数年前、私がまだ都内でひとり暮らししていた頃の話です。

今でもたまに、玄関のドアスコープを覗きたくなる夜があります。

彼氏の涼(りょう)と付き合いはじめて、三ヶ月くらい経った頃。

彼は優しくて、穏やかで、怒るところを見たことがない人でした。

ただ、ひとつだけ妙な癖がありました。

私の部屋に入るとき、必ず一度だけドアノブを「逆方向」に回すんです。鍵が開いているのに、わざわざ“閉める方向”へ回してから、普通に開ける。

「なにそれ?」って笑うと、涼は困った顔で言いました。

「……クセ。気にしないで」

その言い方が、ただのクセじゃないみたいで。

でも、追及したら悪い気がして、私はそれ以上聞きませんでした。

ある日、仕事から帰ると郵便受けに、見覚えのない薄い封筒が入っていました。

差出人は空白。宛名は私の名前が、やけに丁寧な字で書かれている。

中に入っていたのは、名刺サイズの白いカード一枚。

そこに、黒いペンでたった一行。

「あなた、鍵の回し方が甘いよ」

その瞬間、背中が冷えました。

私、誰にも鍵の話なんてしていない。そもそも“鍵の回し方”って何?

その夜、涼に見せると、彼は目に見えて顔色を変えました。

そして、カードを私の手から奪うみたいに取って、しばらく黙ってから言ったんです。

「……元カノかもしれない」

元カノ。

聞いたことはありました。別れ方がちょっと面倒だった、と。

「面倒って、どんな?」と聞くと、涼は言葉を選ぶように、息を吸って吐いて。

「普通の人、じゃなかった。……“見つける”のが得意で」

その言い方が、冗談に聞こえませんでした。

それから、小さな違和感が積み重なっていきました。

・コンビニで買ったばかりの牛乳が、なぜか冷蔵庫の奥で横倒しになっている

・ベランダに干した服の向きだけが、裏返っている

・玄関のたたきに、細い髪の毛が一本落ちている(私の髪より黒い)

気のせいと言えば気のせい。

でも、気のせいにしてしまうと“それで終わってしまう”ような、変な確信がありました。

決定的だったのは、夜中の留守電です。

非通知から、無言が三十秒。切れる直前、息を吸う音だけが入っていた。

それが、なぜか笑っているみたいに聞こえた。

涼に相談すると、彼は私の部屋に泊まる回数を増やしました。

ただ、彼は相変わらず、入室するとき必ずドアノブを逆方向に回す。

「ねえ、それ、ほんとにただのクセ?」

私が真面目に聞くと、涼は観念したみたいに言いました。

1 / 3

後日談:

後日談はまだありません。

アバター 001_001

はじめまして、よろしくお願いします。

投稿数 1
怖い評価 4
閲覧数 115

この怖い話はどうでしたか?

f X LINE

chat_bubble コメント(0件)

コメントはまだありません。

0/500

利用規約をよく読んで、同意の上でコメントしてください。

・連続コメントは禁止しておりますが、新規登録・ログインすることで、連続コメントも可能となります。

お客様の端末情報

IP:::ffff:172.30.1.71

端末:Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; ClaudeBot/1.0; +claudebot@anthropic.com)

※ 不適切な投稿の抑止・対応のために記録される場合があります。

label 話題のタグ

search

【参加型】投稿企画・タイアップ企画

  • 禍禍女
  • 心霊スポット
  • 意味怖

一息で読める短い怪談

読み込み中...

じっくり染み込む中編怪談

読み込み中...

深夜に読むと戻れなくなる長編怪談

読み込み中...
chat_bubble 0