
小学生のK君は、冬休みのある夜、亡き祖母の通夜に出席することになった。普段は明るい家族が集まる中、彼の心には不安が広がっていた。
通夜は町の廃校で行われ、かつての教室に祭壇が設けられていた。K君は何も知らないまま、両親に連れられてそこに足を踏み入れた。周囲には親戚たちが集まり、静まり返った空気が漂う。
彼は教室の後ろの方で、黒い喪服を着た大人たちが無言でいる姿を見つめていた。お経が読み上げられる中、K君はその場の静けさがどこか異様に感じられた。彼は静かに座っていたが、心の中には不安が渦巻いていた。
その時、突然、教室中の音が消え、周囲がぼんやりと色褪せていった。K君は目をこらして周囲を見回した。すると、祭壇の上には白い影のようなものが浮かび上がっていた。その影は、まるで彼を見つめているかのように感じられた。
K君はその影に惹かれるように近づいていったが、その瞬間、耳をつんざくような大きな音が鳴り響き、その影は消えてしまった。音が戻り、周囲の色彩も再び鮮やかに戻ってきた。
彼は周囲の人々にそのことを伝えたが、誰も信じてくれなかった。K君は、あの白い影が何だったのか、未だに理解できないまま、ただの夢だったのか、現実の出来事だったのかを考え続けている。彼の心には、あの瞬間の不思議な感覚がいつまでも残っている。彼は、あの白い影が何か特別な意味を持っていたのかもしれないと、思いを巡らせていた。彼の目には、今もなおその影が焼き付いていたのだ。
それ以来、K君は亡き祖母のことを思い出すたびに、今でもあの教室の光景を思い浮かべるのだが、あの白い影が何を意味していたのかは、決してわからないままなのだ。彼はただ、あの瞬間を忘れられずにいる。
そして、彼の心の中に潜む不安は、いつしか恐怖に変わっていた。何かが、彼を見つめ続けているような気がしてならなかったからだ。
あの夜、彼は何を見たのだろうか。何が彼を呼んでいたのだろうか。
それは、彼が未だに解けない謎として、心の奥深くに潜んでいる。
その影は、今も彼の背後にいるのかもしれない。
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