
友人から古いアパートを見に来てほしいと誘われた。冬の寒い夜、彼の新しい住まいに足を運ぶと、彼は満足そうに言った。
「思った以上にいい部屋だろ?」
「うん、意外に広いね」と答えると、彼はさらに続ける。「ただ、地下室の整理が大変なんだ。」
友人には大学生の息子と高校生の娘がいる。年齢から考えて、地下室で遊んだりすることはないだろうと思った。
引っ越してから一か月が経ったある日、友人から連絡が来た。急に具合が悪くなり、病院に運ばれたという。
その後、妻が自動車事故を起こし、息子が屋外で転倒して骨折、娘も原因不明の咳に悩まされるようになった。
「息苦しくて、何もかもが不安だ。どうしてこうなったんだ?」と、見舞いに行くたびに友人は言っていた。
異変を感じた私は霊能者に相談した。彼女は「地下室に問題がある」と言った。見た目には何もないが、強い霊的な影響があるのだと。
「地下室はどうなってる?」と問うと、友人は「確かに、整理しきれていない部分があるかも」と言った。
家族で協力してその場所を探し出すと、埃まみれの隅に古びた扉が見つかった。恐る恐る扉を開けると、驚くべき光景が広がっていた。地下室の奥には、封印された古い井戸があった。
「井戸は埋める際に注意しないと、呪われることがある」と霊能者は言っていたことを思い出した。友人一家の不幸は、全て息苦しさに関わっていた。彼らは、かつて井戸の霊に取り憑かれていたのだ。息を抜かれたのだと。彼らの家は、呪いの影響を受けていた。
その夜、友人の目からは涙が流れた。彼はまだ、そこから逃れることができると信じていた。だが、真実は静かに彼らを飲み込もうとしていた。井戸の底から、何かが這い上がってくるような気配を感じながら。
彼らは、このアパートの呪いを解くことができるのだろうか?それとも、彼らの運命は、地下の闇に飲まれるのだろうか。
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