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中編
メリーさん。
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メリーさん。
中編 emoji_events 殿堂入り

メリーさん。

2013年1月6日
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『私メリーさん。今駅にいるの。これからあなたの家に行くわ』

深夜いきなり携帯が鳴り、それから聞こえる声が微睡みかけた僕の意識を現実に引き戻した。

「なんだ…?いたずらか?」

僕は電話を切り、再び訪れる眠気に身を委ねようとしたが、再度携帯の着信により邪魔されてしまった。

『私メリーさん。今郵便局にいるの』

郵便局は駅から僕の家までのちょうど中間くらいにあった。

そんな電話にも不思議と怖さはなく、むしろ眠気を邪魔された不快感の方が強かった。

「何だよ…邪魔するなよ…」

そんな僕の気持ちを無視するように、またしても携帯が着信を知らせる。

『私メリーさん。今小学校にいるの』

確実にメリーさんは家に近付いて来ているが、今の僕にはどうでも良い事にしか思えない。

『私メリーさん。今コンビニにいるの。もうすぐだから待ってて』

コンビニと言えば、家から目と鼻の先にいる事になるが、そんな状況となっても今は恐怖より眠気の方が遥かに勝っていた。

そしてまた携帯が鳴る。

ほとんど眠りに落ちかけている僕は、鳴り続ける携帯をわずかに苛立ちながら通話ボタンを押した。

『私メリーさん!今あなたの家の前にいるの!お願いだから眠らないで!あと一回必ず電話に出て!!』

携帯から聞こえるメリーさんの声に今までとは明らかに違う雰囲気を感じたが、何故そんなに切羽詰まっているのかを考える事すら、今の僕にはもう出来なかった。

睡魔に身を委ね、夢と現実の境界が曖昧になる。

どこかで携帯が鳴っている。

実際は僕の手の中に携帯はあるのだが、着信音は僕の耳に微かにしか届いてなく、まるで遠くで鳴っているかのようだった。

いつまでも鳴り止まない携帯に、僕はいつもの習慣からか通話ボタンを押し、無意識に携帯を耳に押し当てていた。

『私メリーさん!あぁ間に合った!今あなたの後ろにいるの』

携帯から聞こえる言葉に対して、もう僕には後ろを振り向く力すら残っていなかった。

深い眠りに落ちて行く僕の耳元で、誰かが囁いた気がした。

「私メリーさん。絶対にあなたを逝かせはしない」

暖かく、どこか懐かしさを感じる何かに包まれた気がした。

そして僕の意識は完全に途切れた。

夢を見ていた。

夢の中の僕はまだ幼く、一人で留守番をしていた。

すると家の電話が鳴り、知らない女の子の声が受話器から聞こえる。

「私メリーさん。今あなたの後ろにいるの」

振り向くと、そこには見た事もない少女が悲しそうな表情を浮かべ立っていた。

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はじめまして、よろしくお願いします。

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